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第142回 ・”みんなごと”のまちづくり推進事業 ~ひとごとではなく、「自分ごと」、「みんなごと」としての協力とは?

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まちづくり“チョビット”推進室<平成30年11月放送分>

坂: 坂巻 譲理氏(京都市総合企画局 総合政策室 市民協働推進係長)
牧: 牧野 杏里氏(京都市総合企画局 総合政策室 市民協働推進コーディネーター)
絹: 絹川 雅則 (公成建設株式会社)
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左 坂巻氏  右 牧野氏
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲスト、近い所から来てくださいました。いわゆる御池城、京都市役所総合企画局からお二方をお招きしております。ご紹介します。坂巻さん、どうぞ。
坂: 京都市総合企画局 総合政策室 市民協働推進担当の坂巻と申します。よろしくお願いいたします。
絹: よろしくお願いします。坂巻譲理(ゆずる)さんです。そしてもう一方。
牧: はい、私は市民協働推進コーディネーターをさせていただいております牧野と申します。よろしくお願いします。
絹: 牧野杏里さんは、私とは都市計画局系の財団である京都市景観・まちづくりセンター(※通称:まちセン)で、ひょっとしたらすれ違っていたかもしれないという…。
牧: はい、実は5年ほど前にすれ違っております(笑)。
絹: ということで、お二方をお招きしてお送りいたします。
さあ、今日の番組のタイトル、テーマですが、「“みんなごと”のまちづくり推進事業~ひとごとではなく、”自分ごと”、”みんなごと”としての協力とは?」と題してお送りいたします。
ゲスト紹介で、総合企画局の市民協働推進の係長さんとコーディネーターさんということで、「なんか肩書が長くてよくわからん」と、リスナーの皆様は思っていらっしゃるかもしれません。そこでいつものように番組進行者が手を抜きまして、ゲスト紹介に代えて、他己紹介というのをやります。
それでは杏里さん、坂巻譲理さんとは、いかなる人物ぞ。短く述べよ(笑)。
牧: なかなか改まって言う機会がないんですけど(笑)。坂巻さんは、私の目の前に座っている、いかにも行政マンという見た目の感じですけど、話すとすごく女性的な、すごくきめ細かい心遣いが端々にあって、私よりも女性っぽいなと思う瞬間のある(笑)、やさしい人です。
絹:  ほう、フェミニン坂巻(笑)。ありがとうございます。それでは今度は坂巻譲理さん、牧野杏里さんとはいかなる方ですか。
坂: フェミニン坂巻です(笑)。牧野さんは目の前の席に座っているんですが、常にペットボトルとかジュースとかが4~5本あって、だいたいトマトジュースは置いてあるんですけど(笑)、「この人は一日にいったいどれだけジュースにお金を使っているんだろう」と不思議になる感じの方です(笑)。
絹: わかりやすい一面を、ありがとうございました(笑)。リスナーの皆さん、こんな方お二人が来てくださいました。では、エピソード1に入ってまいりましょう。
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■エピソード1 ”みんなごと”のまちづくり推進事業って、なあに?
    ●”みんなごと”と考える市民の皆さんをご支援していきたい
絹:  「”みんなごと”のまちづくり推進事業」って、たぶん知っている方は知っているけれども、知らない方は知らないという用語ですから、まず基本からお願い致します。
坂:  これまで行政は、まちづくりに対して主に補助金を出すというパターンで支援していくことが多いと思うのですが、過去の経過も踏まえて、今、市民の皆さんがそれぞれ、まちづくりを”自分ごと”、”みんなごと”として考えて行動していこうという団体さんが増えてきていまして、それを行政として支援していこうとやっております。
絹: 皆さん、ちょっとイメージしていただきたいんですけど、古いステレオタイプの市民、例えば絹川というおじさんがいたとします。「ワシ、市民税払てるし、街路樹の銀杏の葉っぱ、ワシんとこの家の門の前にいっぱい溜まってるし、臭いし、掃除しに来て」というのが古いステレオタイプの市民Aの姿です。一方で、「僕らは税金払ってるけど、できる事は自分でやるし、なんぼ京都市が大企業で、社員数1万人いたとしても、予算は限られてるやろ。できる事は手伝うわ。行政だけではアイデアもわかへんやろ。これ、一緒にやらへん?」というのが、新しいタイプ市民A’の姿です。どっちかな、皆さんは(笑)。
そしておそらくは「みんなごとのまちづくり推進事業」というのは、そういう新しいタイプ市民A’の声を束ねて、「一緒にやろうぜ」という、言いだしっぺを集めておられるような組織になるんですか。
 
●「まちづくり・お宝バンク」ってなに?
坂:  そうですね。実はこの「みんなごとのまちづくり推進事業」の根幹に、「まちづくり・お宝バンク」という仕組みがあります。例えば家の近所の川が汚れているとか、先ほどお話にあった銀杏の葉が落ちているというようなことがあれば、それをどうやってきれいにしていくか、例えば掃除の風景などをインスタグラムなどにあげたり、楽しくみんなを巻き込んでやろうとか、そういったマイナスのものをプラスに代えてまちづくりに取り組んでおられる団体が、今307件ほど登録しておられます。より清掃活動を楽しくやるとか、建物をもう少しきちんと保存していこうとか、色んな活動をされている団体が繋がって、活動が活性化していくための仕組みが、「まちづくり・お宝バンク」という提案制度になります。
絹:  イメージしていただきやすいように事例をちょっとご紹介したいと思います。フェミニン坂巻さんがおっしゃった、繋いでいくという話について、最近のゲストなんですよ。「七条大橋ライトアップ2018を応援してください」というチーム、これの母体は「七条大橋をキレイにする会」なんです。
坂: はい、お宝バンクに登録しておられます。
絹: でしょう?小林明音さんとか、酒谷宗男さんとか。彼らは毎月7のつく日に七条大橋をキレイにしようとお掃除を始めた。で、なんでか知らんけど、人がわらわら集まってきて、勝手に盛り上がってしまっていると。なんか土木遺産としての七条大橋を大事に愛して下さるというのは、建設屋としては涙が出るほどうれしいんですけど、例えばそういうことですね?
坂: はい、そういうことです。
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●プロから技術的なアドバイスをもらえます!ー市民サポーター派遣制度
坂: この「まちづくり・お宝バンク」というものを根幹に、それぞれの提案が実現できるように、いくつかの制度があります。例えば「市民サポーター派遣制度」というのがありまして、様々なスキルを持った市民の方が、今、70名ほど登録をいただいていまして…。
絹: 市民サポーターって、70名も登録しておられるんですか。杏里さんのコーディネーターとサポーターとはまた別のくくりなんですね。
牧: 私も大きく捉えればサポーターの1人だと思うんですけど、市民サポーター派遣の方たちは、より技術的なスキルや専門的に特化したアドバイスをしていただける方かなと思います。
絹: 市民の中で、専門家としてある種のプロフェッショナルな技能を持っていて、それをもってビジネスとして関わるのではなく、ボランタリーに京都市のまちに対して関わってもいいよと言っている人たちですね?
牧: この「お宝バンク」に関わっている人たちは、「自分たちでやろう」とリーダーシップを発揮したりする人が中心であるのに対し、サポーターの方は、自分が何か思いを持っていると言うよりも、思いを持っている人を手伝いたいという社会貢献の仕方もあるというところで、そのサポーターさんが本業の職能を活かしてコミットしていただけるということです。
絹: ただし、そこに賃金は発生しないと。
牧: そうですね。発生しないです。熱意と思いと(笑)。
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●知恵と思いを繋げると…
絹: これを「やらせぼったくり詐欺企画か?」というような陰口をたたく人はいないんでしょうか(笑)。
今のは半分冗談ですけど、京都市は賢いなと思うんですけど、人のボランタリーな思いというのを、ビジネスとして、金銭的に換算するととんでもない額になってしまう。でも「自分たちの玄関先に落ちている落ち葉やゴミを拾って、それでなんで請求せなあかんの?」という人たちも世の中には一定数おられるはずだと。行政が仲立ちになって、そういう人たちを結びつける糊になったら、すごく面白い事が実際に起きているんですよね。
坂: はい、そうですね。お宝バンク同士での繋がりが生まれたり、イベントをやったりといった動きもどんどん出てきています。
絹: 先ほど坂巻さんが、「特徴があるんです」と。「補助金ないんです」と(笑)。
坂: 大見得切って言っていいのかどうかわからないんですけど、お金がありません(笑)。
絹: いやあ、だから知恵と思いとで、京都市全体が、京都市のある片隅がちょっと暮らしやすくなる、生きやすくなるというようなこと、その種が「お宝バンク」の中には、ひょっとしたらいっぱいあるのかもしれませんね。
専門家的な職能を持っておられるサポーターの方が70数名おられて、お宝バンクのネタというか、アーカイブ数というのは結構あるのでしょうか。こんなふうにしたいとか、思いの数はいっぱい集まってきますね。
坂: 思いを提案という形で受け付けさせてもらっているんですけど、現在307件、ご登録いただいております。
絹: その307件が、ひょっとしたら形を変えて、京都市の政策になっていったりするんでしょうか。
坂: そうですね。場合によっては、それが政策に繋がって行ったりすることもあります。自分たちの活動が飛躍するのがメインではありますけれど、そういった部分もあります。
 
●活動進化プログラム「公開講座」・「伴走型支援」をご用意しています
活動が活性化するための支援としては、先ほどお話した市民サポーター派遣のようなスポット支援する制度や、お宝バンクの提案が実現するように「活動進化プログラム」といったものもご用意しています。このプログラムには、まず「公開講座」として、スクール形式の講座型で、企画広報・資金調達等を学べるスクール+ワークショップになります。
また、「伴走型支援」は、お宝バンクの中でも重点的に支援した方がいいという団体を支援する個別団体対象のメニューもあります。

●交流会も開催しています!
また、1年に一回なんですが、来年1月にお宝バンクの交流会を開催する予定です。去年は150人ほど、お宝バンクの提案者と、提案を考えている人たちが集まった交流会を開いていまして、こういった色んなメニューを通じて、それぞれの団体が繋がったり、学んだりしながら、提案を実現していただくという仕組みになっています。
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●3つの支援レイヤを解説しますと…
絹: いやあ、面白いし、よく考えておられますね。150人集まった交流会は濃い面子でしょうねえ(笑)。おもしろそうな人たちが集まりそうですね。
今、3つのレイヤがありましたよね。第一段階の第一レイヤはレクチャーと、「こういうところに入門したいな、どのようにして活動したらいいのかな」という人向け。「何か役に立ちたいけど、やり方わからないし」という人向けですね。 で、伴走型というのはある程度熟達してきて、「一緒に走る人たちがいればカタチになるかもしれない」という次元の人たち向けということですか。
坂: まさにその通りで、伴走型というのはある程度はまちづくりを経験した方が、さらに飛躍していくために個別団体とそれぞれ連携しながら実現していく制度になっています。
 
●まちづくりって、なんでしょう?
絹: また介入してちょっと意地悪な質問になりますが、頭を切り替えるために、まちづくりという言葉、非常に定義が難しいですけれども、杏里さんにとって、まちづくりって、平仮名に言い換えたらどのように言いますか。これ、ものすごく困らせる、大学のゼミなんかで公共政策でよくやられることじゃないですかね。
牧: 本当ですね。もうこれ、私自身も永遠のテーマだなと思っているんですけど(笑)。
私、元々は都市計画系だったので、ハード整備かなと思っていたんですけど、まちセン時代にどんどん学区のまちづくりに入っているうちに、やっぱり結局は人なんだなと思ったんです。なので、「人づくり」と簡単に言ってしまえばそうなるのですが、その人たちの思いが続くようにすることがものすごく大事だなと思っているので、そういう意味で仕組みづくりや環境づくりも入るのかなとも思っています。
絹: ハードもソフトも色々あるけれども、「京都に住んでいてよかったな」「我がまち、京都も捨てたもんじゃないな」という思いだとか、色んなアイデアとか、助けだとか、人とのつながりも含めて、「なんか去年より暮らしやすくなったな、生きやすくなったな」という思いに連なる活動がまちづくりかもしれないと、今なにか勝手に思いつきましたけど(笑)。

■エピソード2 まちづくり・お宝バンク、具体的な事例をご紹介しましょう
  ●駐輪場のアプリ開発から
絹: さあ、そろそろエピソード2に入って行きましょうか。もうだいぶエピソード2のケーススタディについて喋ってしまいましたが、それぞれ「この事例について聞いてぇ」みたいな事例はないですか。杏里さん、どうですか?
牧: 私はこの4月からこの職につかせていただいたので、まだすごく新鮮なんです。学区のまちづくりとはまたちょっと違う形でというと、京都のまちは今すごく観光が盛んになっていて、さらに観光客が来ていると思うんですけど、駐輪場がないという話があります。でも実は駐輪場はあるのに、場所が把握できないだけじゃないかと、ご自身がシステムエンジニアのご経験を持っていらっしゃる若い女性のお二人が…。
絹: アプリケーションをつくっちゃった。
牧: そうなんです。駐輪場の場所がわかる「charip naVi(チャリップナビ)」というアプリをつくられた方がいらっしゃいまして、それを京都市の情報化推進室の方で公開しているオープンデータをアプリに落とし込んで、より市民が使いやすいようなサービスに使ってみたという提案がありました。
絹: いやあ、知らなかったです。すみません。
牧: いえいえ、私も入ってすぐご提案いただいた取組で、すごく衝撃を受けたんです。
 
●行政の縦割り、民間と行政の壁を越えて
牧: しかもそれが単につくって終わりではなくて、駐輪場の運営等、事業者さんにも情報を還元したい、あるいはアプリのサービスを向上するために事業者さんと連携したいということになりました。そこで今は自転車政策推進室とか、情報化推進室とタッグを組んで、情報交流をして、民間事業者さんともやり取りをしながら、具体的に話が進んでいるところです。
絹: タッグを組んでというのは、行政の縦割りじゃなくて、行政の内部でも他の部門とタッグを組んで、そのタッグを組む相手も民間とも組んでということですね。すっごい大事な事をさらっとおっしゃいましたね。
牧: そうですね。今、さらっと言っちゃいましたが(笑)、お宝バンクや市民協働の方に、「どこに相談したらいいかわからない」という課題も持ち込んでいただきますと、その内容に合うんじゃないかという所に、こちらの方が調整させていただきますので、「ちょっとお話を聞くだけでも」という形で、どんどんと懐に入っていければと考えています。
絹: いやあ、ええ仕事したはりますねえ。また、いらんこと言いますが、今、牧野杏里さんがおっしゃってくださったことで、思い出したんですけど、オープンデータという言葉があります。行政は公共がため込んでいるある種のものを、できる限り民間にオープンにすることで、今おっしゃったような色んな連携が生まれるといいよねというふうに考えていらっしゃる節があります。
我がチョビット推進室でも、平成29年の3月放送、第128回で「OPEN DATAの開く近未来」と題して、同じく総合企画局の情報化推進室の清水和孝さんという方に語って頂いた歴史がございます。そこから進んでいるんだと思うと、なんかうれしいですね(笑)。はい、ごめんなさい。どうぞ続けて下さい。
 
●子育て環境を考えていくと…繋げて広げる
牧: もともと子育ての環境をよくしたいと思ってらっしゃる女性の御提案者の方は多くいらっしゃるのですが、その団体さんの先に、京都大学で科学的に親性(母性ではなくて、親性)を研究されている研究室に繋がりました。母性は先天的に持っているものではなく、経験則、経験知で養われる部分も非常に多い(従ってお父さんや近所の人たちも育児に共に携われる)というところを科学的に研究されている先生から、「是非こういった知識を、現場の専門家の人たちに還元したい」というお申し出がありました。この思いを受けまして、「育成推進課」という専門家の方の研修をされている担当部署にお繋ぎしたところ、実際の研修会に先生にご登壇いただくという形で、先日、できたてホヤホヤで連携が実現したばかりです(笑)。
坂: ここで言う専門家というのは、保健師さんとか、助産師さんとかの勉強会の集まりです。
絹: 総合企画局というのは、京都市全体のコーディネート役みたいな感じで、やっぱり企画という言葉が入ると、そんな仕事なんですね。
坂: そうですね。コーディネート役でもあります。
絹: 政策立案の種みたいなものも、耕していらっしゃるんですね。
牧: ダイレクトに政策に繋がるかは、今の段階ではわからないですが、そういう関係をつくっていった先に「やっぱり政策として用意した方がいいよね」という話になるかもしれません。
絹: それが発展していくということなのかもしれませんね。フェミニン坂巻さんは、何かお薦めのケースとか、ありますか?(笑)
 
●車いす点検ボランティアー区役所・支所に繋ぐ
坂: お薦めと言われると、307件全部お薦めしたいんですけど、ちょっとホットな話題で、今日の午前中発表された新しい活動があります。「京都車いす点検ボランティア“スイマルク”」という団体さんの活動で、実はこの団体は昔から病院とか、福祉施設などで、点検されずにそのまま管理されてない車いすが多くありまして…。
絹: 病院の廊下に「どうぞお使いください」と置いてあるけれども、実はメンテナンスが追い付いてないかなというのもあるんですね。
坂: それをボランティアとして点検をしていただくというような活動をされている市民団体の方々です。実は京都市の区役所でもそういった車いすがあるだろうということで募ったところ、今日は南区役所の方で点検活動をしていただきまして、5台の車いすの点検を頑張っていただきました。前職は新幹線の点検をやっていた方とか…。
絹: めちゃめちゃプロやないですかあ。
坂: それはもうリーダーの方でプロなんですけど、逆に染色のお仕事をやっていたとか、畑違いの方も多くいらして、様々な方が引退後もスキルを活かしたいとボランティアに取り組んでおられるので、私はもう涙が出てきそうなくらい、本当に一生懸命やっていただいているなあと思います。
絹: いやあ、ええ話ですねえ。
坂: また明日も伏見区役所と醍醐支所の方も回って点検していただけるということで、ホットな活動をご紹介させていただきました。
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●”みんなごと”のまちづくり推進事業の展望
絹:  ありがとうございます。複数事例を教えていただきました。リスナーの皆さん、これ、ほんの氷山の一角のようです。こういうものが307件あるということで、すごいなあ。
この”みんなごと”の、あるいは”自分ごと”のまちづくり推進事業、展望と言いますか、この先ベクトルとして、あるいは着地点として、こうなったらいいよねみたいなことを、コメントいただけますでしょうか。
坂:  なかなか難しい質問ですが(笑)、基本的には”自分ごと””みんなごと”として、それぞれの団体が頑張っておられるのですが、活動が行き詰まったりとか、伸びて行かなかったりなど、それぞれの課題があるなかで活動されています。お宝バンクの提案がこれからもどんどん増えて行って、それぞれが連携しあって、違う方向性を見出したり、活動が飛躍するなど、課題を解決できるよう、行政としてもサポートできればと思っています。

●捨てたもんじゃないでしょ?わがまち京都
絹: ありがとうございます。リスナーの皆さん、今日お二方のお話をお聞きになって、いかがでしたでしょうか。これは私の率直な感想ですけれども、わがまち京都は、やっぱり捨てたもんじゃないなという思いをまた一段と強く致しました。と申しますのは、なさっていることが本当に地道でしょ?で、潤沢に資金があるわけでもない、予算がついているわけでもない、市民の善意とプロフェッショナリティーと、思いと、それをなんとか紡いで、行政ができるところは既存の行政の持つパワーをそこに少し加えて、何か新しい事が生まれたらいいよねということを、本当に地道に続けていらっしゃいます。実はわがまち京都は市民協働、市民と一緒に汗をかいて、一緒に働くということの、日本の中でも実は先進都市であるということを、研究者から教えていただいたことがあります。市役所の皆さんは、特に総合企画局の市民協働の人たちはそういう人たちとして、ここにおられるんですね。いかがでしたでしょうか。
この番組は心を建てる公成建設の協力と、そしてかつては京都市景観・まちづくりセンターのお助けでお送りいたしました。ありがとうございました。坂巻さん、杏里さん、ありがとう。
両: ありがとうございました。
投稿日:2018/11/19
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