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放送日 平成24年12月23日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: 鴨川“真”発見記」ってご存じですか?
概要: 京都府の京都土木事務所が鴨川について、なにやらおもしろい企てをしています。
それらについて京都土木事務所のお二方お招きし、お話しいただきました。
出演者: 仲:仲久保 忠伴氏 京都府 京都土木事務所 技術次長
山:山本 哲氏 京都府 京都土木事務所 主査
島:中島 宏典氏 京都市景観・まちづくりセンター
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。

●今回のゲストは、ちょっとカタいところからお越しいただきました
絹: さて、本日の番組のゲストは、お二方、プラスまちセンお一人のお三方でお送りいたします。
まずお一方目、ちょいとカタいところからお招きしました。
京都府京都土木事務所技術次長をされています仲久保忠伴さんであります。
よろしくお願いします。
仲: よろしくお願いします。
絹: そしてもう一方、同じく京都土木事務所主査をされています「山本テッツァン」こと山本哲(やまもとさとし)さん。
山: 山本です。よろしくお願いします。
絹: 自ら「鴨川おたく」とおっしゃっています。
そして中島さんは自己紹介!
島: はい、私は京都市・景観まちづくりセンターから来ました中島です。
二か月前に引き続いて、出演させていただきました。
絹: はい、ありがとうございます。
このお三方と共にお送りいたします。
そして今日のタイトルと言いますか、大見出しが、「京都府の京都土木さんが、何かオモロイことしたはりまっせ」と。
「鴨川“真”発見記って、ご存じですか?」と題してお送りします。

●「鴨川“真”発見記」って、なに?
絹: それでは口火を切っていただきますのは、まず「山本テッツァン」こと山本哲さん。
山: え、私からですか。まあ、困りましたね(笑)。
絹: はい、「鴨川“真”発見記」って、そもそも何ぞやと、そこからお願いいたします。
山: はい。
「鴨川“真”発見記」が何ぞやと言われますと、日常、鴨川を歩いて「これ、何?」というのを発見する。
自分の知らないものを発見する。
それが新しい発見なのか、昔からあることなのかわかりません。
でもそれは調べます。
で、調べてわかったことを、皆さんにお伝えする。
鴨川の魅力も含めてお伝えする。
で、“新しい”発見ではなくて、“真(まこと)”の姿を皆さんに!ということで、頑張っています。
絹: リスナーの皆さんにもうひとつご報告します。
山本主査は、比較的新しく京都府京都土木事務所、植物園の西北の端っこにある事務所ですが、そちらに来られました。
えっと、1年と10か月弱くらいですか。
山: そうですね。次の3月が終えて、2年ということになります。
絹: で、「私の担当は鴨川や」と。
だから出勤前の早朝と休みの日やとか、夕方やとか、鴨川をとにかく歩こうというところからスタートされたという、ある意味、行政の鑑のような(笑)。
山: 現地現場主義を提唱されている京都府ですから。
絹: その鴨川歩き、観察から色んなものを発見して、エッと思ったことをていねいに拾われて、写真を撮られて、京都府土木事務所のホームページに、いっぱい載せてはるんですね。
で、この間、事前の番組づくりのための予習に「鴨川“真”発見記」のプリントアウト版をお借りしてきましたけれども、厚さにして5センチ強くらいありまして(笑)、すごい数のデータがそこにあります。
面白かったです。オオサンショウウオの写真があったりして、「ほんとにいるの?」みたいな。
それから釣りをしたはる人のところに、ヌートリア、爬虫類か何かですかね、ねずみ?
山: ねずみの大きいのみたいなものですね。
絹: それがひっかかったりですとか。
山: それは「鴨川“真”発見記」には書いてないんです。裏話でして(笑)。
絹: そういうものを、非常にカタイお仕事なんですけれども、やわらかくホームページでご紹介をされているということを、地道にやっておられる方です。

●鴨川が大好きなんです・・・
絹: さて、それでは仲久保次長にお話を承りたいのですが、まあ、変わった部下ですね(笑)。
仲: はい(笑)。こんな変わった部下はいませんね。初めてです。
山: ありがとうございます(笑)。
仲: 30年近く京都におりますけれども(笑)。
絹: 漏れ聞きますと、仲久保次長さんも京都土木事務所の技術部門の統括ということで、主に道路関係のお仕事をされてきたとお聞きしましたけれども、やっぱり鴨川大好きな方で、これ、走っておられるのは、朝ですか?
仲: 昼休みに走ってるんです。
絹: 昼休みのときに、鴨川を3~4kmランニングをされていると。
これが4~5 kmに増えてきたということですが。
仲: これがだんだんエスカレートしてきまして。
最初に来たとき、私も実は一緒に異動してきましたので、1年と9ヶ月くらいなんですけど、そのときは3~4kmだったんですが、今はもう4~5 kmにアップしました。
絹: それで部下であられる山本主査が「鴨川“真”発見記」と題してあげてこられる広報資料ですよね。
でも広報資料と言っても、非常にほっこりすると言うか、柔らかい、見ようによったら行政文書で「ほんまにこんなんええの?」みたいなものをあげてくる・・・。
それをチェックして、「まあ、ええやろ、出せ」と言わはったのが、仲久保次長なんですね。
仲: ただ、いろいろ「ダメダメ!」もいっぱいありまして、切り代を作ってきておりまして、それが「“裏”発見記」になっているんですけど。

●カタい部署の、やわらかい発信
絹: リスナーの皆さん、お気づきになられたでしょうか。
京都土木事務所、管轄は主に鴨川ですか?
仲: 京都土木事務所は、鴨川を中心とした京都市内の大きな川と府立の公園ですね。
例えば鴨川公園ですとか嵐山公園も管理しております。
絹: 嵐山もですね。川沿いの公園もですね。
そういうカタい行政の、どちらかと言うとハードを担当される部署の方々が、「鴨川“真”発見記」という形で、地域の人々だとか、自然だとか、鴨川に暮らす生物だとか、植物も、それから色んな公園の設えなどについても語っておられるのが、非常に目を引きます。
ですからわれ等が京都市・景観まちづくりセンター、FM担当の中島さんが「おもしろい!」と思ったのは、このあたりなんですね。
島: そうなんです。
全くその通りで、京都土木さんて、まったく何も知らない方からすると、本当に川の管理をしておられるような、おカタいイメージをたぶんお持ちだと思います。
実は、私は山本さんとは、前々回ご出演いただいた“RACマンデープロジェクト”をやっておられる阪本さんを含めて、景観フォーラムさんともいろいろ繋がりがありまして、お知り合いになった途端に、「ソフトの方がむしろメイン」というお話になって、聞けば聞くほど話のネタが絶えないんです。
それがまた京都市以外の方についても、知っていること知らないこと、いろいろあると思いますが、生活に密着しているということも、私たちはすごいなと思ったところなんです。
それですごく興味を持って、お付き合いさせていただいてます。
絹: このまちづくりチョビット推進室には、たまに行政のゲストの方がお越しになります。
たまにというのは、10回に1回くらいかな。
年にお一人か、お二人になることは、なかなか少ないですけれども、京都府の方もかつては林務畑の方をお呼びしたこともありますし、京都市の方も何人か、それから京都国道工事事務所の方もお一人お越しになったことがあります。
それ以外の方は“まち場”で、京都のまちを元気にしたいと動いておられる学生さんだったり、おっちゃんだったり、おばちゃんだったりしますけれども。

●歩きやすい、憩える鴨川に
絹: さあ、今日はお二人からどんなお話が聞けるでしょうか。
先ほど事前の打ち合わせのときに、仲久保次長さんは御池から四条までの河川敷と言いますか、高水敷(高い水の敷と書いて“高水敷=こうすいじき”、僕らには聞きなれない土木用語ですが)に今、注目されているんですね。
そのあたりをご説明いただけませんでしょうか。
仲: 今、高水敷というお話がありましたけれども、川の中にある少し高いところで、普通は水が浸からないけれども、大雨のときは水に浸かってしまう、そういう広いところを高水敷と呼んでいます。
私たちは今、そこで何をしているかと言いますと、もともと御池から四条くらいまでのところは、コンクリートがあって、そこに土を入れたような高水敷になっていましたので、非常に歩きづらい、走りづらいというところがありました。
実は鴨川というのは、川だけじゃなくて、鴨川公園という公園になっていますので・・・。
絹: 河川公園でもあるわけですね。
仲: それで河川公園の整備ということで、歩きづらい、走りづらいところに、土を主体とした足に優しい舗装をしているところです。
で、またその周りは全部芝生にして、たくさんの方に憩ってもらえるところをつくろうとしています。
絹: 何か優しい配慮がみられます。
僕らの業界はインフラ整備と聞くと、トラウマがあって、「コンクリートから人へ」とか、こういうことを言うたらいかんのかな(笑)。
でも僕は市民府民の足元を人知れず整備したり、維持メンテしたりするのは、本当に国の根本だと思っているんですけど、どうもこういうミニメディア以外の大手のメディアさんは、我々の業界だとか、インフラに関わる人のことを、無駄な仕事をしているというふうに言い過ぎているような気がして、僕、それがずっとトラウマなんですけど。
でもうれしいですね。そうやって整備してくださって。
自転車で鴨川の河川敷を走られたら、特に御池から四条間、ガッタゴト、ガッタゴトして走りにくかったり、またジョギングされる方は、ちょっと足をぐねらへんかなあというところを、今、整備しようとされているんですね。
なんか、それもおもしろい、迂回路をつくるときに工夫を、一つ二つ三つと入れられているそうですね。

●子どもたちの絵を飾っています
仲: 今、みそそぎ川の上に迂回路ということで、人が歩けるところをつくっているんですけど。
絹: ということは、今、工事中?
仲: はい、今まさに工事しております。
ちょうど今は四条と三条の間、どちらかというと南寄りなので、四条から三条の北を向いて半分くらいのところをやっております。
絹: 単管パイプで手すりをおつけになって、そこに竹を半割りにして、手すりに被せたとか、あるいは“ロケット探偵団”さんという(たぶんまた、おいおいゲストで呼ばなあかんなあという方ですけど)、京都の外の美術系の大学を出られた方の協力を得て、絵をたくさんかけてられるんですか?
仲: 今、殺風景では困るということで、歩かれる人に楽しんでもらおうと、近くの幼稚園、小学校、それから銅駝高校という美術をやっている高校があるんですが、その方たちの絵を飾っております。
絹: ただ、インフラの整備という河川公園の整備をするだけではなくて、こういう温かいと言いますか、面白い配慮を入れ込んでおられる。
何か京都市民として、京都府民として、京都への愛を感じてしまいます。

●鴨川のスケッチ教室やりましたーロケット探偵団
仲: そうですね(笑)。
“ロケット探偵団”については、山本君が実は「鴨川“真”発見記」に載せていますけれども、見つけてくれたんです。
絹: ああ、山本さんが。
山: たまたまネット検索をしてまして、「鴨川の絵画」というキーワードで検索すると、スケッチ教室のページがポンと出てきて。
絹: 僕、「鴨川“真”発見記」を斜め読みしていたときに、スケッチ大会みたいなこと・・・。
山: スケッチ教室ですね。
絹: あれが“ロケット探偵団”だったんですか?
山: ええ、一般の方を募集して、一般の方がそれに「じゃあ、行きましょう」ということで来られて、手ぶらで来られるんですよ。
で、絵の具なり、画用紙なり、全てが準備されているんです。
絹: “ロケット探偵団”が用意してくれている?
山: そうですね。で、若干、材料費だけいただいてという形で。
絹: でも、言うたって、何千円もとらはるわけじゃないですよね?
山: ええ、千円いただいてますけど。
絹: それで半日やられて・・・。
山: そうですね。
3~4時間やられて、皆さん最後は「こんな絵を描きましたよ」と見せて、その“ロケット探偵団”の方が、「ここがいいですねえ」、「あ、こっちがいいですねえ」と、素人が見ていると、見ているだけでは何がいいのかわからないんですが(笑)。
そう言われると「あ、そう見るのか」と納得できると(笑)。
絹: 「鴨川“真”発見記」を読んでいて、コメントで非常に印象的だったのが、スケッチ教室です。
「スケッチを描かないという、絵を描かないという選択もあります。じっと眺めて心が動いた時に、絵筆をあるいはえんぴつを動かしてください」という“ロケット探偵団”の人の発言があって。
山: そうです。代表の方ですね。
絹: 『深いなあ』と思いましたね。
山: それを聞いて『うおぉ』と思いましたね。
仲: 描いてへん?
山: 僕は描いてません。絵心がないんで(笑)。
絹: という山本さんは、“ロケット探偵団”のことを、「鴨川“真”発見記」、京都土木さんのホームページに載せておられます。(注:鴨川を描く人々(第47号))
そういうなんとなくホンワリホンワカとした利用者の方、鴨川公園に集われる方に対する目線と言いますか、視線の柔らかさを感じてしまいます。

●出前講座(鴨川クイズ)やってます-大好評なんです!
絹: また、仲久保次長は“出前講座”と言うんですか?“鴨川クイズ”、たとえばどんなことを子どもたちの前で出前しはるんですか?
仲: 子どもたちは生き物がすごく好きなんです。
ですから例えば、「鴨川にいるのは、どんな鳥でしょう」とか「どんな魚でしょう」とかいうのを、大阪弁を交えながらやりましたら(私は実は6年くらい大阪におりましたので、)、めちゃくちゃ受けまして、それから病みつきになりまして(笑)。
ただ、台本はみんな山本君が書いてくれているんです。
絹: ネタは山本さんが書かはる。
山: クイズは全部作って、セリフ的なもの、台本的なものをつくって、だいたいこんな感じのというのを、だいたい5問くらいは書き込むんですけど、後はお任せと。
やる人間二人が息を合わせて、やってもらったらいいですよと。
こういうエピソードはあるけれども、それをどうしゃべるかは本人任せということで。
絹: なるほど。なんかごっつう人気らしいですね。
仲: 一度、小学校に行ったんですけど、たまたまその小学校は中学校と併設されていまして、笑わせすぎて、中学校の先生の方から怒られたということがありました(笑)。
山: 隣が試験中やったんです。先生のイタい視線を浴びながら(笑)。
それから去年行ったところで、漫才が大盛況やった時は、小学生からアンケートが返ってきたんです。
絹: あの、漫才ではなくて(笑)、出前講座、鴨川クイズやったんですね(笑)。
山: いやあ、鴨川のカタい話をはじめはするんです。時間の半分くらいですね。
で、あとクイズもやるんですけど、小学生には完全に漫才とうつりまして、アンケートの答えが「漫才が面白かった」という答えがわんさか来まして、「次長、漫才と認識されてますよ」と(笑)。
仲: いやあ、しょうがないですね(笑)。
絹: リスナーの皆さん、今のこういうエピソードを聞かれていかがですか?
職場でこういう上司と部下がやり取りができるような職場、一瞬うらやましいなという思いがあります。
上役にそういう懐がゆったりした方が座られると、配下はこういう遊びもできるという(笑)。
山: もう公私共に遊ばせていただいてますので(笑)。
絹: でもその遊び心が、自分の管轄する鴨川都市公園をより知って、新しい発見をしていくなかで、地域と連携しようという一本の背骨に貫かれたことをなさっているので、多くの人が認めて『面白い』と思ってくださっているように感じます。

●鴨川の利用形態についての人類学的?考察
絹: さらにエピソードを山本さんに紐解いていただきたいんですが、リスナーの皆さん、懐かしい言葉を今から申し上げます。
「鴨川アベック、等距離の法則」京都人だったら、皆さんご存知ですよね。
鴨川の堤に、不思議と橋から見ると、あれは何メートルくらいの間隔ですかね?
山: あれね、カップル数によって違うんです。
で、みんな空いたところの、「この間隔なら入れるな」というところに入っていくわけです。
で、また次が来たら、「ここが入れるな」と、勝手に自分たちで割っているんです。
ご経験はないですか?
絹: 鴨川文化評論家(笑)の山本先生に、今、解説していただいてますけど。
私も経験はあり派かな(笑)。もう30年、40年、35年?忘れましたけど(笑)。
でも山本先生におかれましては、「鴨川の利用形態が近年は変化している」という自説をお持ちになっています。
山: 人類学的に(笑)。
絹: はい、お願いいたします。
山: 先に整備した御池から三条というところが、四条のような下流に比べて、かなり高水敷の幅が広いんです。
で、通路をとって、その残りの芝の面積がかなり広いんです。
そこで何が起こるかというと、それまでは護岸のところに一列にずらっと座っていたのが、芝生の上に寝転がったり、大勢で車座になって宴会したりと。
ギターを弾いたり、みんなで歌ってみたりとか、線の利用から面の利用、まさに公園の利用、公園の芝生でくつろいでいるというような光景が見られるようになったということです。
絹: 若い人が車座になっておられるという姿は、なんとなくほっとする現象ですね。
山: 楽しそうですものね。
絹: こういう観察をされて、公園の利用形態についても時代の変化があるよとか、生物に関する周りの人の関心などもあるようですし。

●芝生を楽しんでもらえるのは、うれしいけれど・・・
絹: もう一つ、面白いエピソードをさっき教えていただきました。
「芝生の部分で、他府県から来られたスポーツ関連の学生さんが、試合の前のウォーミングアップをしてくれるのは、うれしいのやけどな」って、ちょっとこぼしたはりましたね(笑)。
仲: そうなんですよ。
芝生を使ってもらうのはうれしいんですけど、使われすぎて、すぐに芝生が痛んでしまうということで、私ら管理する者にとっては、「うれしいんだけど、ちょっとお金が」というところがありますね。

●地元の方のご意見をうかがいながら
絹: そういう管理の難しさと言うか、しんどさをご紹介するエピソードとして、もう一つ私が小耳に挟んだことがあります。
鴨川と高野川のYの交点のある所に、電車の枕木を敷き詰めたようなステージがありましたよね。
そこは10数年前に整備をされて、京都府の当時の中川学さんという京都土木の方と、地域の方、それから出町の桝形商店街だとか、同志社大学とか色んな人が、デザインワークショップみたいなことをなさって、「こういう公園にしてほしい」というのを形にされたという記憶があるんです。
最近それが、ささくれ立ってきて、小さい子が怪我をするから何とかしてよという話になったんですよね。
仲: そうですね。
うちの方も管理を考えますと、もう取ってしまおうかなということもありまして、また今やっているように芝生にということも考えたんですけど、やはり地元の方の意見を聞くなかで、「残してほしい」というのがありましたので、また枕木を使ってやりかえたいなと思っております。
絹: なんか非常にそのことに対して、地元の方は喜ばれたと聞いております。
そこで大音量は出さないけれども、生ギターでのコンサートがあったり、月を愛でる会があったり、色んなイベントが地元で企画されているようでございます。
皆様、お聞きになっていかがですか?京都府の京都土木事務所、普段何気なく過ごしておりますと、その存在と言いますか、何をしてはるのかなあということも、あまり一般の市民、府民の方がご存知ないような部署です。
しかしながら河川公園、嵐山も、川も含めて、色んなことを人知れず・・・じゃなくて、もはや色んな人に知られながら、整備だとか管理だとかを始めておられる、ハードの担当の部門の方がここにおられます。
こういう方が朝や昼休み、走ったはる。
「ひょっとしたら京都土木の仲久保次長とちゃうか」とか、早朝うろちょろして「へえ、ふーん」とカメラで撮っている人がいたら、「これ、山本主査ちゃうか」とか、気づかれたら、どうぞお声をかけてあげて下さい。
それではまちセンの中島さんから告知がございます。

●まちセンからの告知です
島: まちセン的に言っても、こういう大都市の中での鴨川の位置づけというのは、すごく大きいと思っています。
そこで、こういう話を是非広めていきたいという思いから、前々回御出演いただいた“RACマンデープロジェクト”の方で、山本さんに御出演いただく会がございます。
1月28日月曜日の10時から、北山駅の4番出口を出まして、戸田ビルの4階のCH北山というところで、“RACマンデープロジェクト”という講座が開設されます。そちらの方にも是非ご参加ください。

それからまちセンの告知ですが、景観まちづくりセンターとしてシンポジウムを行います。
2月24日の日曜日の午後になるのですが、「景観まちづくりシンポジウム・わたしたちが担う景観まちづくりのこれから」と題して、シンポジウムを行いますので、そちらの方も申し込みをしていただいて、ご参加ください。
また、景観まちづくり大学でも、各種セミナーを企画しておりますので、是非ホームページの方をご覧いただければと思います。
よろしくお願いします。
絹: 中島さん、告知をありがとうございました。

●コーポラティブハウスにご興味のある方はご連絡ください
絹: それでは、チョビット推進室からも、告知を一つ。
私はコーポラティブハウスと言うか、共に住まうという住まい方に興味があります。
みんなで持ち寄りでお金を出し合って、土地を買って、あるいは借りて、「向こう三軒両隣が、みんな挨拶ができたり、知っているような、共に住まう住まい方ができひんかな」ということを、ずっと思っておりました。
事実、私もそういう自宅に住んでおります。

今、京都でも新しいコーポラティブプロジェクトが進行中です。
樫原コーポ計画というのがあって、建設予定地は阪急桂駅から徒歩17分。
現在7軒から8軒の人たちがファミリーで集まっておられて、あと1戸、1家族、一緒に住もうよという人を探しています。
もし興味のある方は、この番組にコンタクト下さい。説明にあがる人をご紹介します。
樫原コーポのお誘いでした。

みなさま、いかがでしたでしょうか。
京都土木のお二方、この存在、「鴨川“真”発見記」という言葉をぜひご記憶ください。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そしてわれらが京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
中島さん、仲久保さん、山本さん、ありがとうございました。
一同: ありがとうございました。
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