目次へ戻る  
放送日 平成22年1月9日(mp3形式音声ファイルはこちら→)
他の放送   他の放送
2004年 6/24 7/25 8/29 9/26 10/31 11/30
2005年 1/5 1/12 4/6 5/4 6/1 7/6 8/3 8/17 10/5 11/2 12/2
2006年 1/25 2/22 4/5 5/10 6/7 8/2 9/6 11/1 12/6
2007年 1/10 2/7 3/7 4/4 5/2 6/6 7/4 8/1 11/7 12/5
2008年 1/9 2/6 3/5 4/2 5/7 6/4 7/2 8/6 9/4 10/1 11/5 12/3
2009年 1/7 4/25 6/13 7/11 9/5 10/10 11/14 12/12
2010年 1/9 2/13 3/13 4/17 5/15 6/19 7/17 8/21 9/18 10/23 12/18
2011年 1/22 2/26 3/24 5/28 6/18 7/9 8/20 9/10 10/15 11/12 12/10
2012年 1/7 2/11 3/10 4/14 5/19 6/16 7/14 8/11 9/16 10/21 11/18 12/23
2013年 2/17 3/17 4/27 5/18 6/22 8/18 9/21 11/16 12/21
2014年 2/22 3/22 6/21 7/19 9/6 9/20 11/15 12/20  
2015年 1/17 2/21 3/21 4/25 5/30 7/18 9/26 10/17 11/21
   

 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。
ちょびっと
テーマ: 「若人の、若人による、若人のためのまちぐらし応援集団 CHOBOをご存じですか?」
概 要: 「町家に住みたいと思ってるけど、どうやって住むのか分からない〜といった悩める若人の背中をやさしく押しまくる!という、まちぐらし集団CHOBOの中村侑介氏をお招きし、若者の町家住まいのすすめと町家再生活動についてお話ししていただきました」
出演者:
中:中村 侑介  まちぐらし応援集団 CHOBO 宴会部長
浜:浜谷 冨美子氏  (財)京都市景観・まちづくりセンター
西:西井 明里氏  (財)京都市景観・まちづくりセンター
絹:絹川 雅則   (公成建設株式会社)
ちょびっと
 放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
絹: みなさん、あけましておめでとうございます。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
本年、平成22年一発目の放送です。よろしくお願いします。

この番組は地元京都の建設屋の目から見た、元気なまちづくり人の紹介やその最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は、当チョビット推進室 絹川がお送りいたします。
そして最初にもう一つ、この番組は京都府地域力プロジェクト、そして京都市景観・まちづくりセンターの応援と、心を建てる公成建設の協力でお送りしております。

さあ、ゲスト紹介です。本日のゲストは、若い男性お一方と、お嬢様方お二方です。
お一人目は、“まちぐらし応援集団 CHOBO”の中村 侑介 さんです。
中: はい、中村です。今日はよろしくお願いします。
絹: そして京都市景観・まちづくりセンターよりお二人。
我々身内は愛称“まちセン”と呼び習わしておりますが、“まちセン”から町家担当のお二人。
西井 明里さんです。
西: 西井です。よろしくお願いいたします。
絹: そしてもうお一方、浜谷 冨美子さんです。
浜: 浜谷です。よろしくお願いいたします。

●出会いは“京都市文化財マネージャー”の講座でした
絹: 今日はこういった4人でお送りいたします。
そして今日の番組タイトル、「若人の、若人による、若人のためのまちぐらし応援集団 CHOBOをご存じですか?」と題してお送りします。
さて、浜谷さん、今日のゲストの “CHOBO”の中村 侑介 さんは、浜谷さんたちのご紹介なんですが、この“CHOBO”との出会い、どんなところだったのか、ちょっとご紹介ください。
浜: 私は“まちセン”でお仕事させていただいているんですけど、“CHOBO”の、今日は来られてないんですが女性のお二方は、“まちセン”がよくお付き合いしている、町家の頼りになる団体さんの所でもお手伝いされている方ですので、お顔などは知っていた状態だったんです。
それが去年から“京都市文化財マネージャー”という講座が行われまして、それに私も参加、その女性お二人も参加、今日来られている中村さんと、もう一人男性も参加されていました。
その講座が終わった後、その若い四人の方が、町家のための、若人のための集団をつくられたという話を“まちセン”の私のほうにも持ってきてくださいました。
まずはイベントの告知だったのですが、“町家若人の会”というチラシを持ってこられました。
絹: ほう、侑介さんが行ったの?
中: いや、僕は行ってないんですが、ヨシダとタカイが「こんなものやります」と。
絹: ヨシダさんとタカイさんが“ひと・まち交流館”に乗り込まれたわけですね。
浜: そうですね。それが私も含めてセンターにとっては、すごい新鮮な出来事だったんです。
若い方たちが立ち上がってイベントをされるというのが。
絹: というと、いつも“まちセン”を訪ねられるのは、結構年齢が高い人が多い?私も含め(笑)。
浜: いや、私の口からはなんとも(笑)。
でもまあ、そういう意味で、すごく楽しく活動を見させていただいたり、私自身は若人ではないんですが、“町家若人の会”に行かせてもらったりとか・・・。
絹: それでは中村侑介さん、“CHOBO”の宴会部長という肩書ですが(笑)。
いただいた名刺には京都建築専門学校の建築科二年、よしやまち町家研究室と書いてありますが、建築の勉強をされている方ですね?
中: はい、特に伝統建築、町家などを保存していくために、主にそういうことを勉強しながら学校に通っています。
絹: じゃあ、浜谷さんからご紹介いただきましたので、ご本人から“まちぐらし応援集団 CHOBO”の企てと言いますか、どんなことをやっているのか、どういう集団なのかというのを少し説明していただけますか。

●“まちぐらし応援集団 CHOBO”とは
中: はい、わかりました。
若い人目線と言いますか、今までにない新しい発想とか、型にはまらないような暮らし方とか、そういうものが実はあるんじゃないかということを、僕ら四人は常に思っていて・・・
絹: 四人なんですね。中村侑介さん、それからじゃがいも?
中: ジョウユキヲさんですね(笑)
絹: ジョウさんと、女性の?
中: ヨシダレナさんとタカイナツコさんですね。
今はその四人でやっています。
浜名さんがおっしゃってくださったように、“京都市文化財マネージャー”の一期生として知り合って、そこで「若い人が四人集まったということは、何かしろということなんじゃないか」と飲みながら盛り上がりまして、「何かしようよ」と・・・
そこから始まったんですね。
絹: 非常にまっとうですね(笑)。
中: そこで集まって話していて。
で、町家保存というのもいいんだけれども、僕たちの共通の思いというのが、暮らしぶりというのが大事なのじゃないか。
若者目線で、新しい暮らし方、実はそれは古いかもしれないんだけど、暮らし方をもっと豊かにしていこうじゃないか、面白く生きようじゃないかということを、どんどん発信していくような集団をつくりたいなということで、“まちぐらし集団”ということになったんです。
まちづくりでもない、まちに暮らすことを楽しもうという集団なんです。
なんか“ほわんほわん”としているんですが、その“ほわんほわん”が、僕たち“CHOBO”なんです。

●町家に住みたい若者の背中を、やさぁしく押しまくってます(笑)
絹: でねえ、不思議なんですよ。
“CHOBO”のお名前は最近僕もお聞きして。
実はこの京都三条ラジオカフェのチーフエンジニアの時岡さんという方(番組でお世話になっていて、ときどきガラスの向こうに座ってくださるんですが)からも、「絹川さん、“CHOBO”面白いよ。是非ゲストに呼ぶべきだ」と言われてたんですよ。
そしたら“まちセン”さんから「今度のゲストは“CHOBO”で行きたい」と。
なんたる偶然かと。なにかこう、神さんが背中を押してるんと違いますか?
中: いやあ、まだまだ結成間もない僕たちを。
「本当にありがとうございます」と言いたいですね。
絹: なかなかいい偶然だと思っています。
だから非常に今日は期待していまして、面白い。
実際に“CHOBO”がほわほわっとまち暮らし、ホームページやブログを読んで予習していたんですが、気になるキイワードがありまして、『町家に住みたいと思っているけど、どうやって住むのかわからない、どうしよう』といった悩める若人の背中を、やさぁしく押しまくるプログラムなんかをやっているらしいと(笑)。
中: はい、そうなんです。
このイベントは第二回目の“若人の会”なんですけれども、町家に暮らす若者を増やそうじゃないかということで、町家の中でもいろんな住まい方があって、そういうものを提案して、実際に物件を紹介して、なるべく若い人に住んでもらおうと、情報を提供する場をつくったんです。
そういうイベントが第二回目で。
絹: ほう、では第一回目は?
中: 第一回目は、ただただ若い人で町家に住みたいとか、まちづくりにかかわりたいとか、興味を持っている人を集めた飲み会でした。
当然会場は町家です。
絹: その第一回目の会場はどこだったんですか。
中: 第一回目の会場は、ああっと、ぱっと出てこない。
絹: 上京区?
中: 上京です。
浜: home's vi(ホーム ズビィ)さんとかが借りている・・・。
絹: “お結び庵”?home's viのアジトは確か“お結び庵”ともう一か所、同志社大学の新町校舎の北側にある・・・。
中: そうです。そうです。路地奥の長屋を若い大工さんが・・・。
絹: “桃李庵”だったと思う。
実は私の息子もこの頃そこに出入りしているんです(笑)。私も2〜3回行きました。
浜: そこの大家さんは“まちセン”もお世話になっていまして、いろいろ繋がりもあったんです。

●最近の若者が変わってきた?
絹: 中村さんは初めてですけど、この頃の20代の人って、違いますね。
以前の若い方というのは、もっとクールでシニカルと言ったら変ですけど、あんまり人とのかかわりは向こうへ押しやっていて、好きな事だけやっているみたいな・・・「俺はあつく語らないぜ」みたいな、そういうイメージを持っていたんですけど、なんとなくこの頃知り合う20代の人って、違ってきているなと。
中: もちろん周りにもそういう人は多いですけど、ただ何か変わった人というのが、多くなっているんですよね、周りにも。
人と関わり合いながら生きていきたい、みたいな。
絹: 昔はワンルームマンションで、「隣づきあいや大家さんなんて、とんでもないわ」みたいな感じだったじゃないですか。
それがこの“CHOBO”とか“町家暮らし集団”は実際に住んでいるんでしょ?
中: そうですね。はい。
僕は引っ越し中ですけれども。
もうみんな、町家とか古い日本家屋に住んでいます。
絹: 古い木造の、50年とか100年とかの住宅をひょっとしたら自分で改造したり、改修したり・・・
中: そうです。
絹: 大家さんに「使っていないのなら、住まわせて」と直談判もしたらしいですね。
中: ああ(笑)しましたね。
僕も自分で直しながら住むんですが、大家さんにビラなんか配って、大家さんを数軒、電撃訪問して。
絹: そのビラを配って、というのは、「住みたいから、住まわせて」というビラを配る?
中: 「こういう物件を探しています」と。
絹: はあ、行動力があるなあ。
専門の不動産屋さんに頼んで、じゃないんだ?
中: 一人は不動産屋さんで見つけたというのがあるんですが。
絹: 確か“CHOBO”が親しくしている、町家を得意にしておられる不動産屋さんも結構おられるんですよね。
尊敬している人がいるって、どこかに書いてあった・・・。
浜: 第二回でお世話になった情報センター(京町家情報センター)の松井さんだと思います。
絹: “まちセン”にも来られてましたね。
浜: はい、“まちセン”としてもすごくお世話になっているんですけど、“CHOBO”さんの力にもすごくなってもらっていますよね。
中: ええ、本当に松井さんにはお世話になりました。
絹: そういう奇特な、というと変ですが、町家にこだわった不動産屋さんも出現して・・・
中: 情報センターは不動産屋さんではないんですけど。
絹: ああ、そうか。
でもなんかいいなあと思いますね。
“CHOBO”さんのまわり、中村侑介さんのまわりにも増えていますか。

●町家に住むことのハードルを下げたい・・・
中: いっぱいいますよ。
町家に住みたいという人はいるんです。
ただやっぱり僕とか“CHOBO”の中の町家に住んでいるジョウさんなんかは、自分で探して、見つけて、自分で直してっていうプロセスがあるじゃないですか。
そこがやっぱりハードルが高いんです。
僕が目指しているのは、マンションを探すのと同じレベルで、町家が見つかればいいなと思って。
今京都には空き町家がいっぱいあって、でも市場に出てくるのは、本当に数%しかないっていう現状があって、なかなか見つけづらいんです。
「そんなややこしい事をするんなら、普通にマンションを探して、そこで住んでというのでいいじゃないか」という人が多いですね。
そのハードルをどれだけ下げるかというところで、僕たちが頑張れるんじゃないかと、今、活動しているんです。
絹: うーん、心強い。
浜: その活動をすごい待っているというか、第二回に情報を聞きに来た若者がすごくたくさんいらっしゃいましたよね。
情報センターの松井さんのお話を聞きにというのと、“CHOBO”さんの活動を知りにというので。
私も遅れての参加だったんですけど、すごくびっくりして、さっき絹川さんが言われたように、「若者が変わってきた」じゃないですけど、そういうところはすごく思いましたね。
西: “まちセン”にも町家相談で、町家に住みたいというのは、結構お受けするんです。
ですからそういうニーズはたくさんあるんじゃないか、これから増えていくんじゃないかと思います。
絹: “まちセン”に、正式には京都市景観・まちづくりセンターに、「町家に住みたいんですけど」という相談に来られた時、どうされます?
困りません?
西: そうですね。はい。
絹: ちゃんとしたそういう立派な組織とか、行政の中に、あるいは“まちセン”さんは半分行政のようなものですけど、仕組みとして確立しているものは、まだないんじゃないですか?
西: そうですね。
直接ご紹介するというのは、まだできてないですね。
絹: ここは行政の方の悩みなんだそうですが、正確かどうかわかりませんが、行政マンというのは直接紹介してはいけないそうで・・・公正中立でないといけないから。
それも痛し痒しだねと思うこともありますけどね。
当然なんですけど、でもそんなところに、頼まれもしないのに、若者の町家暮らしの背中を押したいなんて人が現れて・・・。
中: そうですね(笑)。
行政にはできない、民間で頑張らなければ底上げができないと思うんですよ。
民間の中でも、まだペーペーですけど、僕たちが「こんなこと面白いでしょ」ということをどんどん提案していけば、いろんな住み方の多様性はあると思うし、そのニーズは僕はあると思っていて、そこを何とかつなげたいんですけどね。
絹: あれ、資料を今読んだら、中村侑介 1985年青森生まれ。
中: はい、僕は青森県出身なんです。
絹: 研究肌、宴会部長、料理長担当、それから中央大学ひみつ科卒と。
あなたは中央大学をすでに卒業しちゃったんですか。
中: はい、中央大学を卒業しました。
絹: 今は建築の専門学校と。
ひみつ科卒というのは(笑)。
中: 文学部の史学科で歴史をやっていました。
まったく個人的な情報ですけど(笑)。
考古学をずっとやっていたんです。
絹: いや、いいなあ。
うちの息子とも話が合いそうだ。
うちの次男坊は東洋史学を今勉強したいと言っていて・・・今、受験生ですけど。
中: 面白いと思いますよ。

●町家の情報を持っている人とつなぐ
絹: なんで親父が建設屋やのに、東洋史学やねん?とは思いますがね(笑)。

さあ、もう少しこの話を深めましょうか。
悩める若人、どうやったら町家に住めるのかわからない人の背中の押しまくりのやり方を教えてもらえませんか。
どんなふうにやろうとしているの?
中: 僕たちは不動産屋さんではないので、僕たちが物件を紹介して、仲介してということはまだできないんです。
ただ、町家に住みたいなと思っている人に、住み方や住むプロセスを教えてあげることができる。
住んでからこういうことが大変になるから、こういうことも知った方がいいですよというアドバイスもできる。
あとは情報センターの松井さんのように、情報を多く持っていて・・・ちゃんとお客様に紹介できるまでに、いろんなしがらみがあって、そういうことができないような変わった物件て、結構あるんですよ。
たとえば間借り、町家の中の一部屋だけを貸すとか、あとはその時の住み方として、夕方以降は台所を使えるけれども、それまでは使えないとか。
あとは下に変わったおっちゃんが住んでいるけれども、それでもいいかとか・・・そういういろんな物件はゴロゴロゴロゴロ転がっていて、そういう情報を待っている人とつなげることを、僕たちはできると・・・。
絹: その話を聞いて思いついたんですけど、“CHOBO”の仲間にIT系が強い人はいない?
中: ITはなかなかいないんじゃないかな。
絹: これから“CHOBO”のコアが増えていくだろうし、サポートメンバーも今後増えていくだろうし、そういう人を引きずりこめばと。
あなたたちが集めたそういう情報を発信することを苦も無くやってのける人が、home's viなんかにもごろごろいますよ。
そんなネタを発信できる人って、今いないんじゃないですか。
だって「一階には変わったおっちゃんがいるけど、上の間借りはどうや」とか「キッチンは夕方以降しか使えない」とか・・・そういうのって聞くと、『出物物件でお金がなくても住めそう』という気がなんとなくしちゃうじゃないですか。
中: 「安くてもいろんな住み方があるぞ」ということを、どんどんどんどん伝えていきたいんですよね。
絹: やっぱり発想が違うなあ。

●骨組みだけしっかりすれば、借りてくれる人はいます!
中: 不動産市場に乗るとどうしても敷金礼金がかかってくるし、家賃が高くなってしまうんですよね。
それまでに工務店の改装費用がかさんでしまって家賃にはね返るとか。
そういうもので結構一軒10万とかになると、学生一人では住めないですよね。
そこでルームシェアとかいろいろ出てくると思うんですが、そもそも町家の賃料を下げる、もうちょっと楽に暮らしませんかというのがあって、「ボロでもいいじゃん」と、「ここを直せば住めるんだよ」と。
でも「ここを直せば」というのが、みんなわからない。
本当に10度くらい傾いていて、「これで大丈夫か」と。
そんなことはないんですが、そこをちょっと直してやって、骨組みだけはしっかりして、最低限住めるような状況で、「ここで住んでみなよ」と、そういうことって僕たちができるんじゃないかと。
建築をやっている立場なんですけど。
絹: で、自分たちですでに住んでいて、試しているんだものね。
信憑性はあるよね。
中: ええ、実践済みですから。
いろんな失敗はありますけど、「失敗も楽しいじゃん」ということで(笑)。
絹: これは面白いテーマやなあ。
“CHOBO”第2段、第3段って、できそうですよね。
中: ええ、是非!
絹: さっきも話していたんですが、東山区で空き家が1万数千軒あって、そろそろ問題化し始めているという話を聞くんです。
で、そのうちの数%(統計数字は把握しておりませんが)は、危険家屋、放置家屋がいくばくかは出始めてきている。
その対策を京都市が一生懸命考えておられる。
その京都市が考えておられる発想の中に、“CHOBO”さんたちの発想はたぶん含まれてないと思うんです。
中: あ、そうですかあ。
絹: だからこれは市長になり替わり、「ありがとうございます」と言われるかもしれませんよ。

●僕たちが本当に目指すこと
中: 本当に最低限直すんですよ。
最低限、僕たち建築専門学校の学生でも“CHOBO”のメンバーでも改修経験のある人がいて、大工さんや工務店に頼むんじゃなくて、最低限直すんです。
そこで骨組みだけしっかりした状態で、借りてくれる人って、いっぱいいるんです。
「あとは自分でやるよ。内装は自分でやるから、元はきちんとしてくれ」と。
じゃないと、命の保証もないし、大家さんも不安で貸せないんですよね。
そこに僕たちが手伝う余地があって、そういうことをしていくことで、どんどん空き町家を減らすこともできるし、町家に安く住める若者も増えるということを、僕たちは目指したいなと思っているんですよね。
絹: 非常に面白い人たちです。
だけどまだ四人しかいません。
だから“CHOBO”一派が増殖することが非常に期待されますし、あるいは今日ご紹介していませんけれども、同じ思いを持っている若い人が他にいるかもしれないですよね。
そういのと連係プレーが、京都って狭いまちですから、ゆるやかにネットワークがつくれるといいですね。
中: はい、そうですね。
どんどんどんどん一緒に活動できれば。
絹: で、もうすでにご存じかもしれませんが、山中油店さんが「こまちや」さんですか、コレクティブ町家と称して、三人でシェアハウスをする建て直しをされました。
なんだか知らないけれども同時多発的にそういう例が起きていますよね。
いろいろシェアハウスしたり、コレクティブ町家をしたり、こうやって一緒に暮らしたり、その中で人と人との連係プレーが生じますよね。
「実家から何か届いたんだけど、分け分けしょうか」とか、何かそういうのって、これからの暮らし方っていう気がしますよね。
中: そうですね。
しかも、町家に住むことによって、外との繋がりができて、物理的にも精神的にもそうなんですけど、まちとの関わりができてきますよね。
ご近所さんとか、そういう地域のイベント事に参加しようとか、消防団とか、運動会とかいろんなものが出てくるので、そこで「ほら、面白い暮らしができるでしょ?」ということを僕たちは望んでいて、町家に住むことは、その一つの契機に過ぎないというか、一つのきっかけに過ぎないんです。
絹: ご近所さんから人気者になるでしょう?
中: お年寄りしかいない路地に一人、二人若い人が住むと、一気に変わりますよね、本当に。
そういうことを僕たちは目指していきたいなと。
絹: なんか今日はすごいゲストを呼んじゃったなあ。
中: すみません。なんかべらべらべらべらしゃべってしまって(笑)。
絹: いやあ、面白い、非常に面白い。
本当に高齢化していく京都です。
その中にこういう人たちが舞い降りて、風の人として来てくれるというのは、なんかインパクトがありますよ、絶対にね。
さあ、本当に30分は短い時間です。
こういう“CHOBO”さんたちの動きを、是非みなさんに注目していただきたいですし、“まちぐらし応援集団 CHOBO”のホームページと関連ブログを読んでいただきますと、結構読みでのある面白い話がゴロゴロしています。
中: はい、頑張って更新していますので。

●告知です!
絹: それから告知ですが、1月23日の土曜日、13時30分から16時まで、『町家で冬の快適省エネ術ほっこり』、“CHOBO”さんたちがやるんですね?
コメントお願いします。
浜: これは“まちセン”の共催事業であるんですが、京都府地球温暖化防止活動推進センターというところが主催されていまして、町家は夏向きに建てられている建物なんですけれども、冬でのほっこりしたことを共有しようというセミナーです。
“CHOBO”のタカイさんが参加されますので、よろしくお願いします。
絹: ここでも“CHOBO”が活躍します。
そしてもう一つの告知は?
西: 京都ボストン姉妹都市提携50周年を記念しまして、京都造形芸術大学マサチューセッツ工科大学の共同ワークショップ展を1月11日から1月25日まで、“ひとまち交流館”の地下一階で行いますので、是非お越しください。
絹: なんとボストン?MIT?えらいすごい事をやっているんですねえ。
これは研究者とか学生さんとか、興味ある人にはお得です。

それから私からも一つ告知です。
東京に“さわやか福祉財団”という財団があります。
京都出身の元検事さん、堀田力さんが率いておられる財団ですが、3月の13日に“みやこメッセ”で“まちの居場所サミット”が企画中であります。
まちの居場所、縁側、人との繋がり、居場所をつくろうという事に興味のある方、是非是非お越しください。

さあ、そろそろ終わりです。いかがでしたか?面白かったですか?
今日はなかなかの出来だなあと勝手に思っていますが(笑)、また聞いてくださいね。
この番組は心を建てる公成建設の協力でお送りいたしました。
それではみなさん、さようなら。
目次へ戻る  

このページのトップへ