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放送日 平成25年4月27日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

  
   
タイトル: 今、五条がおもしろい。のきさき市つくるビル
概要: 京都五条新町に有る、築50年を超える古ビルのリノベーションを通じて、古い町屋の活用や町の再生と、5月5日に行われる五条・のきさき市とその運営について語っていただきました。
出演者: 石:石川 秀和氏 リノベーションコンサルタント
(つくるビルプロジェクト運営マネージャー・マルニカフェ店主)
杉:杉崎 和久氏 五条室町下ルの住人・まちづくりコーディネーター
古:古川 裕之君 ちょびっと推進室インターン(龍谷大学経済学部辻田ゼミ2回生)
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)

前列左から、石川氏、杉崎氏、古川君
   
   
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。

第一章 京都のすてきなビルのこと
 ●知る人ぞ知る五条新町のビルです
絹: さて、本日のゲストは、男性お二方。非常にユニークな方のようにお見受けいたします。
そして私とインターン生、一人という四人でお送りいたします。
それでは、ゲストのご紹介から。お一人目、石川秀和さんです。
石: 石川です。よろしくお願いします。
絹: 石川さんのことを、どう紹介しましょうかということですが、先ほどの事前の打ち合わせで、京都にある御歳50歳の古いビルの“つくるビル”のリノベーションプロデューサーと言ったらいいですかね。
石: そうですね。本業が古いビルをリメイクする仕事をしていまして、リメイクすると言っても大工さんではなくて、プロデュースなんですけれども。
今回縁があって、五条新町の元風呂敷屋さんのビルを、コンセプトを持った“つくるビル”というビルにリノベーションさせていただきました。
絹: そしてそのビルの2階に、“マルニ アトリエ カフェ”という面白いカフェがありまして、そこの店主みたいな・・・。
石: はい、住み込みで(笑)。
絹: やったはります(笑)。はい、そしてお二方目、杉崎さんです。
杉: 杉崎です。こんにちは。
絹: 杉崎さんは、五条室町下ルの住人にして、我らが京都市景観・まちづくりセンターのまちづくりコーディネーターさんでも、偶然あらせられる・・・。
杉: 偶然・・・(笑)。はい。よろしくお願いします。
絹: そして、チョビット推進室が初めて迎えたインターン生、古川君です。
古: こんにちは。龍谷大学の古川です。
絹: はい、よろしくお願いします。
今日の番組タイトルというか、テーマですけれども「今、五条がおもしろい。のきさき市とつくるビル」と題してお送りします。
それでは、その五条の面白さについて、おいおいゲストのお二人から語っていただきます。
まずは石川さんから。さっき教えていただいたんですけれども、“つくるビル”は五条新町の歩道橋のたもとにある築50年・・・。
石: 今年51年です。
絹: なんでもこのビルは、古ビルマニアの間では有名なビルであると。
石: 計画を始めてから、わりと色んな方からお話をお伺いする機会があって、住所とか明確に言わなくてもご存じの方は結構いらっしゃったんです。
「あそこ、かっこいいよね」というお声が多くて。
僕はもともと古ビルが好きな“古ビルおたく”だったので、それはものすごくうれしかったですし、今までやってきたプロジェクトの中では、一番そういう目線で見られていた建物みたいですね。

 ●なんかかっこいい、なんか面白い“古ビル”
絹: ところが皆さん、こんなことを言うと恥ずかしいし、石川さんは気分を害すかもしれませんが、私、五条新町のすぐそばの五条西洞院に勤務先がありまして、近くにあるんですよね。“つくるビル”。
石: はい。
絹: それまで全然意識してなくて、『きったねえビルだなあ』って、思ってた(笑)。
うちは建設業者ですけれども、『あれをぶっ潰して誰が新しいのを建てるのかな』という意識しか、正直言って持ってなかったんです。
石: まあ、今もそんなにきれいじゃないですね(笑)。前よりはきれいになったぐらいで(笑)。
絹: でもリスナーの皆さんに一つ報告しておきますが、いいですよ、行ったら。
居心地めちゃくちゃいいから。
その辺、杉崎さんも利用と言いますか、よく行っていらっしゃるんですよね。
杉: そうですね。よく行きますし、もう“つくるビル”の話が出る前から、我が家では「あのビル、かっこいいねえ」って。
下の、前にあった生地屋さんも少し人の出入りがありましたし。
絹: 古い生地屋さん?
杉: で、上は何が入っているんだろうって、ちょっと中を覗いたり、実はしていたんですけど(笑)。
それで“つくるビル”ができるって聞いて、「やっぱりね!さすが!」という感じで・・・。
絹: この杉崎さんの「やっぱりね!さすが!」という感覚と言いますか、感じ方は、ひょっとしたら杉崎さんが建築の専門家、建築工学というか、そういうことにも関係しているんですかね。
杉: どうですかね。あまり大学とかで勉強したことの延長にはないですよね。
ただ、目が建物に向くし、それが「いいよね」というのは、専門的というよりも、何か「面白そう」とか「かっこいいね」という感覚ですね。
絹: 京都にも“近代建築マップ”とか言って、「古くて、素敵なあの建物は、○○先生が設計したんだぜ。見に行こうよ。」という建築系の学生がいますよね。
そういうものとはちょっと違うのかもしれないけれども、私みたいに見る目がない者が見ると「きったねえビルだな」と思っていても、見る目を持つ人が見ると、何か風格を感じるとか・・・。
石: 何というか、話が飛ぶので、あまりここは深入りしたくない話題なんですけど、景観条例的な話で言っても、町家の建物は京都風なんですけど、ああいうレトロなビルも、いわゆる文化財ではないんですが、一つの京都の風景として非常に馴染んでいるなというのは、いつも思っていて・・・。
僕らもビルが好きだから、そういう目線で見ているんですけど。

 ●主張しない主張をするビル
絹: みなさん、こういう方がおられるんですよね(笑)。
実はこれはね、京都にとって、ひょっとしたら新しい切り口かもしれないなという思いがしていまして、「古い町家を活用したり、できれば残せたらいいのにね」という動きはずっとありましたよね。
これ、次に、杉崎さんとか石川さんみたいな「このビル、いいな」という人たちが出てくるということは、こうした古いビルで、きちんと手を掛けて、先達がしっかりとおつくりになったものは、ひょっとしたら同じように大事にされていく動きが出るのかな。
杉: そうじゃないですかね。
ですから所謂近代建築と言われる、当時の建築家の方が作品としてつくったものとはちょっと違っていて、主張しない主張というんですかね。

 ●工業団地やダムに惹かれるわけ
石: 工業製品的な・・・。
杉: そうです、そうです。団地に関心がいくのと近いというか。
団地のあの建物の美しさというんでしょうか。
あと、同時にダムとかね、ああいうのが流行っていたりするとか。
石: 杉崎さん、おいくつですか?
杉: ちょうど40になりました。
石: 僕は38なんですけど、父親が団塊の世代で、会社勤めで、工業団地に住んでいたんですよ。
30代というのは、ニュータウン世代ど真ん中で、団地に住んでいたことが全国的に多いので、まあ京都はあんまり団地ってないんですけど、ああいう箱型の建物に対する愛着って、強くて。
杉: ああ、ありますね。
絹: 素晴らしい!
私が建設業者だから言うわけではありませんが、でも、そんな感覚すごくうれしいです。
それとダムマニアという存在が、世の中にあったりして。工業団地?工場大好き?
石: あ、好きですねえ。
絹: それって、「オタクっぽくって、変だわあ」というふうに見る人もいるかもしれないけれども、実は僕、立ち止まって、よく考えたい分野でもあります。
これはもう、身内と言いますか、私ごとですが、京都府の京丹波町に畑川ダムというダムが最近竣工して、うちもやらせていただいて、竣工式典に出てきたんですが、ダムマニアの方が来られて、大晦日の深夜、現場所長をつかまえて、熱く4時間語られて、素晴らしい写真を、現場のみんなにプレゼントされたんです。
だしぇろさんという方ですけど。
杉: 海外の方?
絹: いえいえ、日本人ですけど。
ダムを愛でる人たちの集まりの方で、女性だそうですけど、ゆくゆくは同じように、この番組のゲストに招聘をたくらんでおります(笑)。
さて、話を戻しまして、“つくるビル”、どういう形でどういう風になったのか、まだ行ったことのない人に簡単に教えていただけますか?

 ●“つくるビル”のことー集合アトリエビル
石: アナログ的なものづくりをしている人たちのための集合アトリエビルというふうに最近呼んでいます。
絹: 集合アトリエビル?
石: はい、集合住宅というのはマンションですよね。それに対して、住めないんですが、アトリエが集まっているビルということで、集合アトリエビル。
で、やっぱり最近、デジタルクリエーターさん(PCでデザインワークをするような仕事の方)は、非常に多いですし、割と若い子でも食べていけてる人が、僕の周りでも多いように思うんですが、一方で、伝統工芸ではないところのものづくり、つまり手でものをつくる人たちのケアというか、フォローというのが、なんとなく僕は気になっていたんです。
京都の中でも伝統工芸とか、古典的なアートには、助成金がしっかり出ていたりとか、活動する場所が与えられたりするところがあります。
でもそうではないけれども、手でものをつくっていて、もしかしたら将来的に伝統と呼ばれるところまで行けるかもしれないとか、何か新しい文化発信を京都からしていけるかもしれないという、種の部分のアーティストさんが、制作をしたり、アウトプット・インプット両方ができるような場所がつくれたらいいなというのがありました。
たまたま五条新町のビルのオーナーさんに、その企画のことをお話したら、男性のご兄弟四人なんですけど、お一人が嵯峨美の日本画の先生をやっておられるというのがありまして・・・。
絹: ほう、オーナーが理解があったんだ!
石: そのビル自体も、リノベーションさせていただいたのが3回目というのがあったんですけど。
絹: 同じオーナーで3回目?すごいなあ。
石: はい。もともとあった風呂敷屋さんも、先代は結構いろいろ不動産をお持ちだったんですよ。
そのお仕事を廃業された後に、先代が残された不動産を使って、よくある京都のパターンですけど、不動産業の方に転身されたんです。
そこで一般的な手法のスクラップ・アンド・ビルドではなくて、全ての持ちビルはリノベーションされて、私たちの仕事に対して御信用いただいていたので、結構今回チャレンジ的な“つくるビル”というものを、させていただきました。

 ●古いビルのリノベーションをずっと手掛けてきました
絹: はい。参考情報です。石川さんが関わられたリノベーションは、京都の中に三つ?四つ?
石: あの・・・五つ以上あります。
絹: 僕が知っているのは、一つは岡崎公園の疏水のクランクのあたりにある古いビルですけど、いい感じのカフェとフレンチと?
石: ギャラリーです。
絹: 今、杉崎さんが、大きくうなずきました(笑)!
杉: あ、あそこですか!
絹: 僕は入りたかったけど、勇気がなくて入れなかったけれども。
杉: ギャラリーのイベントで、ワークショップみたいなのがあって。行きました!行きました!
石: アーベントですか?
杉: 名前はわからないんですが、「ああ、行った!行った!」と(笑)。
絹: それが一つ。それからオーナーさんは違うかもしれませんが、同じく五条通の“ウエダ本社”。
石: あ、事務機の。
絹: 岡村社長のところ、あそこが僕はすごく感心しました。

 ●デジタルクリエーターのための“ウエダ本社”とアナログクリエーターのための“つくるビル”
石: あそこは、“アーキネット”さんという一級建築士事務所と、うちがソフト部分のアイデアを企画させていただいたんですが、実はあれよりも“つくるビル”の方が、お仕事としては先にあって、アナログのものづくりビルをやるということが決まっていたんです。
あちらはウエダさんがもともと電算機を売るような御商売をされていて、事務機屋さんだったんですが、最近はIT関係のオフィス環境を売るようなお仕事もされているということだったので、デジタルクリエーターのためのソーホービルというテーマで、アナログとデジタルで勝手にやったんですけど(笑)。
絹: なんか兄弟プロジェクトみたいな感じですね。
石: そうなんです。それぞれのオーナーさんは知らないんですけど、一応そういう役目で(笑)。
ただ両方とも使っている世代はわりと近くて、若いんですけどね。
絹: “ウエダ本社”ビル。五条烏丸から東へトコトコと歩いた南側に、確かありましたね。
一階がカフェと言いますか、社員食堂兼地域に開かれたレストランみたいな、非常においしいものが出てきます。
石: オーガニック系の、身体にやさしい・・・。
絹: で、地下にはイベント空間と言いますか、セミナー空間と、ドロップ・イン・オフィスと言うか、一人でノマド的に働く人が仕事をするブースもあけているよという感じで。
石: “ウエダ”本社さんの取組でされていますね。
絹: はい。ということで、“つくるビル”のプロデューサーの石川さんが、なんとなく見えてまいりましたでしょうか、皆さま。


第二章 のきさき市のこと
 ●5月5日 五条がおもしろい!
絹: さて、「五条がおもしろい」。
こういう“つくるビル”を一つの核にして、今何やら怪しげな企画が、とんでもない企画が進んでいるらしいということをつかんでおります!
このことについて、杉崎さん、ご存じのことを教えてください。


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杉: どうやらですね。
5月の5日に、五条通がちょっと面白いことになりそうです(笑)。
絹: なんと5月の5日に!
杉: はい。あの五条通、やたら歩道と自転車道が広い。
絹: 広いですね。歩道ねえ(笑)。
石: ムダに広い(笑)。
杉: あまり歩く楽しみが普段はなさそうな感じですが、あそこにお店が並ぶと言っていいんですかね。
石: 「のきさき市」というテーマなんです。
国道沿いなので民家はそんなにないんですけど、絹川さんのところもそうですが、わりと会社さんのビルが多いので、そこのビルの前の軒にあたるような、ちょっと細長い余白的なスペースを、皆さんからお借りして、そこに「アート&クラフト」というテーマで、市を今回5月5日にやりましょうと。
で、杉崎さんも「これは」ということで・・・。
絹: 一族で。杉崎家で出店を(笑)。ガレージセール、古本?
杉: 僕は古本です。
はい。義理のお母さんはかばんとかを作っているので、それを出します。
石: 建築系の面白い本が出てくるんじゃないでしょうか。
絹: それは狙い目かもしれません。
杉: でもね。いい本は売りたくないという葛藤がおきていまして(笑)。仕入れなきゃいけないかなっていう・・・

 ●みんなで自主的に役割を考えて、みんなでつくるお祭り
絹: なぜそれを知りえたかと言うと、弊社の総務に藤井崇という若いヤツがおりまして、彼もその一味みたいなんですよ。
うちの会社は、店を出す企画はないけれども、会議の長机を30くらい使って下さいみたいな・・・
「そういう協力をさせてもらってもいいですか」と総務の若い係長が言ってきて、「ええんちゃう」と答えました(笑)。
石: ありがとうございます。
みんなで役割を自主的に考えて、みんなでつくれるお祭りになるのが理想だよねと藤井さんとも話しているなかで、公成建設さんは什器を無料で・・・あ、無料でしたっけ?(笑)。
絹: もちろん!
藤井崇も「汗で払う」という、そういう形ですね。
杉: そうか、そんなテーブルがあったんですね。
石: だからね、メールで申し込みがあったじゃないですか(笑)。
「什器は要りますか」という、要る、要らないの選択肢があって、結構要るというのは来てたんだけど、『テーブルが無限にあるのかな』と途中で不安になってきて、「何個ありますか?」と聞いたら、「30ある」ということだったので、ちょうど大丈夫かな。
結構30フルで使えそうです。

 ●出店メンバーがあっという間に集まりました
絹: どのくらい店というか、「そんなのをやりたい」という人が集まってるんですか。
石: 堀川通から鴨川の手前の“エフィッシュ”さんまでが範囲なんですけど、「のきさき市」に出店される方は65組くらいです。
絹: 信じられない・・・。
フェイスブックだとかメールだとか、若い方が駆使していて、僕は本当に目の片隅で、たまにフェイスブックページを覗くくらいなんですけど、見ていたら回転が速くて目が回りそうになるんです。
石: 皆さんの協力でおかげさまで・・・。
杉: 僕一番だったんですかね。
石: あ、一番のほうだったと思います。
杉: フェイスブックで見て、「これは早く申し込まないと」と思って、あわてて瞬間に申し込んだんです。
石: えっと、3月の・・・。結構早かったですよね。
だから今回、そういうインターネットツールって、すごいなと実感しましたね。
絹: そのインターネットツールって、僕はもう55に近いので、あまり使いこなせないですけど、30代40代の人が、本当に使い込んでいるなという感じがしましたね。
杉: 特にご近所の知らない人と繋がるんですよ。
絹: 五条界隈のね。
杉: それがツイッターとかフェイスブックで、『あ、このお店の人、やってるんなら“いいね”しちゃおうかな』とか。
石: インターネットをやらない人も、なんとなく今回巻き込めたんです。
軒をお借りするのが、ビルのオーナーさんだったりで、昨日もご近所のタバコ屋さんのオーナーさんが来られてたんです。
公成建設さんの向かい側の“気谷ビル”という小さいビルなんですけど、そういうおばあちゃんとかも・・・。
絹: フェイスブックは使いこなしているけれども、結局軒先を借りに行く時は、じかにフェイス・トゥ・フェイスで「貸してくれないですか。こんなことをやるんですけど」って、そのためのフライヤーは石川さんがデザインしたんでしたっけ?
石: はい、うちのスタッフで。

 ●京都カラスマ大学さんにはご尽力いただきました
絹: 瞬く間にそういうことができちゃっているんですよね。
石: もちろん有志のメンバーが今回、入れ替わり立ち替わりで10人くらい、普段特にオフィスとかを構えているわけではないNPO法人の“京都カラスマ大学”さんとかも・・・。
絹: ああ、高橋マキさん・・・。
石: はい。マキさんの腕力なしにはなかなか・・・。
絹: 今、腕力という言葉が出ましたけれども、なんか腑に落ちます(笑)。
石: 本当にご尽力いただいて、楽しんで、「のきさき市」の時も、何かご出店いただけるということで聞いています。

 ●大阪にもかっこいいビルがいっぱいあって・・・
絹: さあ、古川君、聞いていてどう?なんかすごいね。
古: 僕は大阪に住んでいて、大阪って言うと、全国の方々には道頓堀だとか新世界だとか、結構コテコテした派手な町並みという印象を持っている方が多いと思うんですけど、実は北浜とか船場とかに行くと、古い重厚ないいビルがたくさんあって、もっと色んな人たちに知ってもらいたいなと、大阪人として思っていたところだったんです。
ものすごくクールで知的な街だなと思っていて。
そんな感じで京都でもこのように古いビルがあるというのを、色んな人に知ってもらえると、「古いお寺ばっかりかな」と思っていた人も、もっと京都を好きになってもらえるきっかけになるのではないかと僕は思います。
絹: おお、ナイスコメント!
大阪はさっき教えてもらったら、「月刊ビル」というのがあるそうですね。
石: そうなんです。ビルオタク向けの、月刊誌なのかなあ。
杉: リトルプレスですが、しっかりとした本にもなって・・・。

 ●ビルのリノベーションと、ご近所づきあいと
絹: 今日は“つくるビル”という古いビルのリノベーションというか、レストアというか、改修というか、大切ないいものに気づくという動きと、それを確認したご近所さんを巻き込んで、面白いことをやって、元気に、知り合いがふえちゃったみたいな二つの動き・・・面白いですね。
石: ありがとうございます。
杉: 住んでいて、いいですよぉ。楽しい!
石: そう言ってほしいですねえ。
杉: 職場も近くだし、家も近いんですけど、お昼に“マルニカフェ”さんに食べに行ったんです。
絹: 五条新町の“つくるビル”の2階の“マルニカフェ”、僕もファンになって通ってます。
そしたらね、びっくりした。「ご近所さんですよね」って、ご近所割引ってあるんです。
杉: え、ご近所割引なんてあった?
石: ご近所割引ありますよ。
杉: え、じゃ僕、ご近所じゃないんだ。
石: 入っていると思いますよ。カードです。
杉: あ、あのカードね。あのカードが出ると、ですね(笑)。
石: 言ってください。ご近所ですって(笑)。
絹: 本当にそういう面白いことが、“つくるビル”を中心に、五条通が変わりつつありますので、リスナーの皆さんも是非是非、5月5日の「のきさき市」、ぶらっと訪ねてみてはいかがでしょうか。
そして本当にそのアートやクラフトのお店だけではなくて、美味しいものも結構いろんなお店がありますよね。

 ●のきさき市の、もう一つのテーマ「まち歩き」を楽しんでください
石: そうですね。まち歩きがテーマでもあるので、ちょっと入ってもらって、お豆腐屋さんとか、松原商店街とかも結構面白いので、そういうきっかけにしてほしいです。
絹: そろそろまとめの時間になりましたので、強引にわたし、まとめようとしますが、まとまらないかなあ。
石: 一回じゃ足りなかったですね(笑)。
絹: いや、でもね、こういう動きって、とても大切だし、うれしい動きだなと。五条の地元に住んでいたり、勤めていたりする人間にとっては、僕は勤め人だし、杉崎さんは住人だし、石川さんは住んでる?
石: いや、でも最近までずっと住んでましたね。
絹: これくらいの30代から40代にかけての人たちが、本当にいろいろややこしい動きを、人知れずやってくれています。
面白いです。
皆さんも是非、5月5日、家族連れで、杉崎家の(笑)ブースをお訪ねください。もう終わりになっちゃいました。
みなさん、五条通、本当に注目してくださいね。
「五条がおもしろい。のきさき市とつくるビル」そろそろ閉じさせていただきます。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。
皆さんありがとうございました。それでは失礼いたします。
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