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放送日 平成26年9月 6日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: 「北野の天神さんの前に、紙芝居やってる変なお坊さんがいるで!」
概要: 京都の北野天満宮で紙芝居を使って仏教を伝える、北九州から来られた若き僧侶、西田登光師にいろいろなエピソードを紙芝居の実演を交えお聞きしました。

紙芝居説法中の西田登光師
出演者: 西:西田登光師 本門佛立宗 不輕寺 (ふきょうじ) 僧侶
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。

■第一章 僕が紙芝居を始めるまで
 ●天神市で紙芝居
絹: さて、本日のゲストでございますが、わざわざ九州からお運びいただきました。
若き僧侶、西田登光(にしだとうこう)さんでございます。西田さん、よろしくお願いいたします。
西: よろしくお願いします。
絹: そして今日の番組タイトル、西田さん、どうつけるか迷ったんですが、「北野の天神さんの前に、紙芝居やってる変なお坊さんがいるで!」と題してお送りいたします。

私と西田登光さんとの出会いは、一枚の新聞記事でありました。
手元に平成26年7月25日金曜日の京都新聞のコピーがあります。ちょっと読ませていただきます。
『京都市上京区の北野天満宮で毎月25日に開かれる縁日「天神市」にあわせ、北九州市の僧侶西田登光さん(39)が門前で仏教説話を題材にした紙芝居を披露し、修学旅行生や観光客の人気を集めている。』

平成26年7月25日(金)京都新聞より転載
という記事です。これを見て、私は本門佛立宗のミュージアムに電話しました。
「じかに聞きたいので、次はいつ来られますか?」とお聞きしたところ、8月25日に来られるというのをキャッチしまして、それで西田さんに会いに出かけたという次第です(笑)。
西: ありがとうございます。
絹: その時のお話を少しずつお聞きしたいなと思うんですが、毎月25日にほぼ来られるんですね。
西: ほぼですね。今月も来ますし、10月はちょっと来れないんですけど。
絹: 西田登光さんが来られない時は、別のお坊さんにスイッチされると。
西: はい、誰かが行くと思いますので。
絹: 皆さん、「なぜ天神さんの前で、お坊さんが紙芝居やねん」と思われるかもしれませんが、まあ、これは論より証拠、次の25日、もしよければ天神さんの前に、だいたい11時から15時くらいまでおられます。
若いお坊さんが手作りの紙芝居を語っておられます。
なかなか味があると思いますので、よろしければお運びください。
西: はい、是非お越しいただきたいです。
絹: それでは、西田さんに、自己紹介も含めて、なんで紙芝居というところから、紐解いていただきましょうか。お願いします。

 ●子どもの頃に聞いた仏教説話が面白くて・・・
西: はい、僕は小さい頃、おばあちゃんによくお寺に連れて行かれていまして、お坊さんのお話が退屈だったんですね。
ところがお坊さんが話してくれる仏教説話がすごく面白くて、それが聞きたくて、お坊さんの話を聞くようになったんです。
それがきっかけで、自分が15歳でお寺にあがった時に、いつか自分がもっと大きくなったら、子どもたちに仏教を絵でもって伝えられたらと思ったんです。
ずっと志望してきて、22歳の時に、東京にいたんですが、東京のお寺で子ども会の担当にならせていただいて、じゃあ、ずっと夢だった絵でもって仏教を伝えることをやっていこうと、22歳の時から、現在の39歳まで活動をしています。
絹: えっと、17年間ですよ。これは長いですよね。地道ですよね。
私、この“まちづくりチョビット推進室”、京都三条ラジオカフェで放送を始めて、まだ10年にしかなりませんので、そのはるか倍くらいですよね。

 ●昔の僕の紙芝居を覚えてくれているお坊さんがいた・・・
西: いやあ。でも最初の頃の紙芝居は、B4の画用紙に色鉛筆で描くような、本当に落書きみたいな絵だったんですが、子どもたちも一生懸命聞いてくれました。
先日、17年前の紙芝居を説いている時の写真が出てきまして、それをフェイスブックであげましたら、今、東京の方で頑張っている若手のお坊さんがいるんですが、彼が「この紙芝居、覚えているんです」と。
17年前の僕の仏教説話を今でも覚えていると言ってくれて、非常にうれしかったですね。
絹: さっき、実はフェイスブックの画像を見せていただいたんですけど、22歳の西田さん(今とは体重が20キロ近く違うと言っておられましたが)、その時の木枠で、その中にはめ込んで、手作りの紙芝居の絵がアップされていました。
で、若手のお坊さん?
西: ちょっといくつかわからないですけど、七五三の時に来ていて、その時に見た紙芝居を、今でも覚えているって、言うんですねえ。
絹: 17年前のお話を今でも覚えている僧侶、その方がお坊さんになっちゃった。すごい話だなあと思います。
西田さんの語られる紙芝居は、ものすごい数があるんですってね。

■第二章 こんなお話です
 ●紙芝居は「ジャータカ物語」から出典しています
西: 全部で105作ですかね。106作くらいあるかもしれません。
西田登光師の紙芝居のページへ(Youtube)
絹: また新聞記事にちょっと戻りますけど
『1997年から古代インドの仏教説話「ジャータカ物語」を基にした紙芝居を作り始め、105作品を数える。現在は本門佛立宗の不輕寺の僧侶を務める』
と書いてありますが、「ジャータカ物語」というのは、どんな物語ですか。


西: 「ジャータカ物語」というのは、仏様が祇園精舎というところで、弟子たちに語った物語なんですが「仏様が前世でこんな修行をしたんだよ」ということを語った物語です。
絹: 前の世で?
西: はい、前世で。「私は前世で猿の王様だった。その時にはこんな修行をして、今に至っている」と。
絹: 今生でされた修行の話じゃなくて、前世の話。
西: 前世で自分がうさぎだった時に、こんな修行をしたんだよとか。
それが「ジャータカ物語」で、弟子たちに色んな物語を語りながら、色んな教えを施されたんですね。

 ●8月25日の紙芝居の様子
絹: さっき教えていただきましたよね。
「ジャータカ物語」には、500以上のエピソードがあって、そしてこの間、8月25日ですよ、暑い日でしたよね、菅笠と言うんですか、なんていうんですか?
西: お坊さんのちゃんとした笠は売っているんですが、高かったんですよ(笑)。2万いくらで。
これは千いくらだったので、「あ、これでいいや」と思って(笑)。
絹: 暑いですから、笠を被って、そんなにたくさんお客さんもいない。
だけど、あれは小学生くらいでしたかね。すごい熱心な子どもがいたんですよ。
西: はい。
ずっとお話を聴いてくれて、その時は6作品を持っていってたんですが、一巡、6作全話聞いて、もう一回聞くって、全話を2回も聴いてくれて(笑)。
絹: 1話がだいたい6分?
西: 6分から7分くらいですね。
絹: それをコンプリート、2回転聞いて、西田さんが「お前、大丈夫か。水をちゃんと飲んでいるか」と言いながら(笑)。
でも熱心に聴いていましたね。
西: 熱心に、じぃっと聴いてくれて「面白いの?」と聞いたら「面白い」って、言ってくれてですね。
絹: 聞くところによると、天神市、手作り市に、お母様が出店されていたって。
西: なんか、うどん屋さんでお仕事していて、それが終わるまで待っていないといけないから、時間はあるんだとか言って。
絹: 彼がリクエストしたのは、なんやったっけ?“象のお尻の穴”?
西: “象のお尻の穴”という面白いお話で、ジャッカルと象が出てくるお話なんですけど。

 ●紙芝居ライブ放送、やります!
絹: あの、打ち合わせにないんですけど、絵もここにはないんですけど、覚えていらっしゃいますか?
どこか一節、ここでマイクの前で言えますか?普段、どんな感じでお話されているのか・・・。
西: 象のお話はないですけど、他の紙芝居なら持って来ていますけど・・・。
絹: あ、お願いします!
今、西田さんはスタジオから出て、紙芝居を取りにいかれました。
えらいことが、打ち合わせなしに起こっておりますが・・・本当に不思議なお坊さんなんです。
自分で絵を描いて、仏教説話を続けて17年、今39歳でいらっしゃいますけど。
あ、持って戻ってこられました。それでは一つ、どれかお願いできますでしょうか。
西: では、短いものをさせていただきます。
絹: 普段でしたら、初めに拍子木がチョン、チョン、チョンと入るんでしたっけ?
西: はい。拍子木を叩いて、人寄せをしてからやっているんですけど。
絹: 普段読経で鍛えていらっしゃるから、すごく声がでかいんです。
西: はい。たぶんマイクだと困るので、ちょっと音を押えて読みたいと思います。
これは大智度論(だいちどろん)というお経の解説書に出てくるお話で、天台大師智顗(てんだいだいし・ちぎ)の書かれたものに出てくるお話『雉のこころざし』

 ●『雉のこころざし』、はじまり、はじまりぃ~
むかぁし、むかし。一匹の雉が動物たちと一緒に仲良く森に住んでいました。
そんなある日、雉たちが住んでいる山が山火事になりました。
森の動物たちは炎を怖れ、あわてて森から逃げていきました。
ところが雉だけが違っていました。
その炎を見ても、恐れずに山火事に立ち向かって行ったんです。
雉は池に飛び込み、自分の羽に水を含ませ、飛び上がると、炎の上がる森の上で羽ばたき、
そのしずくで山火事を消そうとしたんです。
羽についたわずかなしずくで、山火事を消せるはずはありません。
それでも何度も何度も池に飛び込み、羽についたしずくを山火事に降り注ぎました。
何度も何度も池と山火事の間を行き来して、
とても疲れてしまいましたが、雉は決してあきらめたりしませんでした。
そこへ白鳥に化けた帝釈天がやってきて、雉に言いました。
「大きな火事が羽のしずくくらいで消えるもんか。
お前さんはなんと無駄な事をやっているんだ」
雉は答えました。
「私はこの森を救おうとしているんだ。
この森はとても住み心地がよくて、みんなが生きていくには最高の場所だし、この森が大好きなんだ。
自分にわずかでも力があるのに、
この火事を見て、何もしないなんてできないよ。」
白鳥は言いました。
「お前さんはその火を消すのに、いったいどのくらい頑張るつもりだい?」
雉は答えました。
「死ぬまで続けようと思っています」
白鳥は言いました。
「お前さんの頑張りを誰も知らないのに、それでもいいのかい?」
そこで雉は答えました。
「私の真心が通じれば、いつか必ず火は消えるでしょう」
それをなんと、天界から尊いお方が聞いていて、雉の行動とこころざしを称えて、力を貸してくれたんです。
突然大雨が降り出し、あっという間に山火事を消してしまったんです。
それからというもの、この森はいつも豊かで決して山火事は起こらず、
動物たちは幸せに暮らしたということです。

私たちは微力だけれども、無力じゃない。
頑張っていれば、きっと誰かが力を貸してくれる。
そんなことを教えてくれるお話です。
これが『雉のこころざし』というお話です。
絹: はい、ありがとうございました。
西: ありがとうございます。
絹: 皆さん、天神さんの毎月25日の雰囲気を少し想像していただけましたでしょうか。
ジャータカ物語に出典をとった、今のもお経の中のお話なんですよね。
こういう話を地道に17年間繰り返しておられます。
是非是非、お運びください。

■第三章 京都佛立ミュージアムのこと
 ●ミュージアムは天神さんのそばにあります
絹: さあ、お話を続けてまいります。
西田さんは本門佛立宗という宗派に属しておられますが、その本門佛立宗では、京都に何か、ミュージアム?
西: はい、ミュージアムがございまして、仏教を紹介する企画展示をずっと行っております。
様々な形で展示を行っているのですが、私がこの紙芝居を始めた頃、『仏教とさとし絵展』というのをやっていました。うちの本門佛立宗をつくられた開導日扇聖人という方が、やはり絵で人々に仏教を伝えていたんです。
その絵がたくさん残っておりまして、そういった『さとし絵』の展示をしていたということです。
その頃から紙芝居をして「是非、見に来ませんか」ということをやっていたんですが、今は『ブラジルと仏教展』という展示を行っております。
絹: 本当に天神さんのそばにあるんですよね。歩いてすぐのところに。
西: はい、まるきさん(衣料品店:北野天満宮前 御前通り角)というところを入って、南に50メートル下った所にあるんですけれども。

北野天満宮南東角の細い道(御前通り)角のまるきさん前で紙芝居説法中の西田師
絹: 本門佛立宗のお寺さんは、子どもミュージアムのすぐそばにありますね。
西: はい、宥清寺(ゆうせいじ)というお寺です。

 ●全国のお寺の数、実はコンビニの倍もあるんです
絹: そして私もこの『ブラジルと仏教展』、見せていただきました。
さっき教えていただいたんですが、そもそもお寺さんというのは、もともと地域に開かれたコミュニティセンターのような、寺子屋のような機能をずっと有していた。
それが今は少し、敷居が高くなってしまったのかもしれないと。
西: 皆さん、御存じないんですけど、これだけコンビニが多い時代なんですが、お寺の数って、コンビニの倍あるんですね。
絹: そう思うとすごい数ですよね。
西: ですからそういう所をもっと利用できたら、もっと地域社会も変わってくるんじゃないかなとも思うんですよね。

 ●もっと地域に開かれた存在になりたい・・・
絹: そこでミュージアムでは・・・。
西: 一般の方にも開放して、会議室を無料で貸し出しをしたり、こういった企画展示を通じて、仏教と言うものを身近に感じていただこうという展示を行っております。
また、子育てを支援する活動なども行っておりまして、子育て支援の講演なども行っております。
絹: 寺子屋塾みたいなものもされるそうですね。
西: そうです。『テラコヤスコラ』という企画をやっておりまして。
絹: スコラって、スクールのギリシャ語か、ラテン語読みか何かかな?
西: ちょっと僕も覚えてないんですけど(笑)。
『テラコヤスコラ』では、仏教を含めて皆さんに様々なことを学んでいただこうという機会を設けております。

京都佛立ミュージアム

 ●ブラジルと仏教展―セルジオ越後×賀川浩スペシャルトークライブ 「ブラジルと日本のサッカー」
絹: そこで、西田登光さんからお知らせですが、面白いというか、これはなかなかいいなあという企画が・・・。
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西: 9月の21日なんですけど。
絹: サッカーのセルジオ越後さんが・・・。
西: セルジオ越後さんと賀川浩さんですね。
この方々のスペシャルトークライブがございまして、これが9月21日の日曜日、受付が14時半から、開演が15時からとなっております。
是非、お越しいただきたいなと思っております。
絹: これは申し込みがいるんですか?
西: 申し込みはいりません。
入場も無料ですので、是非お越しいただきたいですね。
 

 ●ブラジルと仏教展―ブラジルの仏教
西: で、すごいのが、今『ブラジルと仏教展』を行っているんですが、このブラジルで御弘通をされているコレイア教伯師という、日系人ではないブラジル人のお坊さんが、10月の12日の日曜日に来られまして、講演がございます。
ちょっと紹介しますと、1967年ブラジル国サンパウロ州生まれ。
11歳でサンパウロ日教寺に入寺。15歳から10年間、日本に滞在留学。
その間、奈良市立一条高等学校、佛立教育専門学校と仏教大学文学部を卒業、2年間の本山修行を経て、ブラジル帰国後ブラジル南部にある三ヶ寺院の住職を10数年務めた。
2010年非日系人ブラジル人として始めてブラジル教区教区長に就任、2012年ブラジル仏教連合会会長、ブラジル翻訳グループ委員長、仏教誌『ロータス』編集長の傍ら、もろもろ仏教文化高揚行事に積極的に開催参加ということになっているんですが、この方すごい方で、見た目は完全に外人さんなんです。
なんですけど、ペラペラの関西弁なんです。
そういう面白い方なんですが、すごく情熱家で、地球の反対側で仏教を広めて、人々を救っているという素晴らしい方なんです。
この方が10月の12日に来られますので、これも是非お越しいただきたいですね。
 
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■第四章 お寺がまちに開くということ
 ●絹川の思いを少し・・・
絹: 京都三条ラジオカフェのリスナーの方ならご存知かもしれません。
このコミュニティ放送局では、お坊さんがつくっておられる番組がございます。
実は私がこのラジオの番組をつくりたいなと思ったのは、法然院の貫主である梶田真章さんが「京都三条ボンズカフェ」という、この放送局で番組をおつくりになっているのを聴いたのが、そもそものきっかけであります。
私は、お坊さま(宗教者)で、ちゃんとお寺を開いて、地域に向かって発信してらっしゃる方というのは、なんとなく信用してしまうというか、すごいなと思うんです。
どうしても「自分のところは~宗だから、檀家じゃないから」と、お寺に入りにくいだとか、入っちゃいけないんじゃないかという、僕なんかはそういう思いが残っているんですけど、法然院さんは、本当に早くからお寺を開いていらっしゃいました。
もちろん法話もなさいますし、演劇、あるいはコンサート、それから子どもの環境教育というのでしょうか、『法然院森の学校』でしたか、地道になさっています。
私は西田登光さんが17年間、紙芝居を続け、そして本門佛立という宗派の方々がミュージアムをつくられて、テラコヤスコラをつくられて、本当にコンビニの数の倍あるお寺が、昔のように地域にもう一回溶け込むということを目指していらっしゃる、本当にお坊さんらしいお坊さんの活動をなさっている方々なのかなと思って、今日、ゲストにお越しいただきました。
西: ありがとうございます!

 ●今、30代から40代の若いヤツが面白い
絹: さあ、皆さま、いかがでしたか?
一部分、紙芝居を聞いていただきましたけれども、どんな感想を持たれたでしょうか。
この間のこと、もう一回思い出します。
8月25日、暑い日に天神さんの前に行った時の、『象のお尻の穴』というお話、「小さい子供は下ネタが好きだ」とおっしゃっていました(笑)。
そういうのを、面白い話なんですけれども、聞いた子どもが、何年か後に「あの話が忘れられない」と、御出家されるケースも、さっき教えていただきましたね。
西: それがきっかけではないですけれども、出家したお坊さんが「覚えていた」って言ってくれただけですけれども(笑)。
絹: 西田登光さんは、これはあんまり言ってはいけないと言われていたんですが、言っちゃいましょう。
宗派の中では切り込み隊長と言われていらっしゃる(笑)。
西: いやいやいやいや(笑)。
絹: 声がでかいですし、「やっぱり読経で鍛えてはるんですねえ」と言ったら、なんと父上は左官屋さんだったと。
僕のところは、本職は建設業ですから、現場監督というのは、やっぱり声がでかいんです。
妙なご縁を感じてしまいます。

西田登光さん、39歳、さきほども少し打合せをしていたんですが、私の年若い友人たちで、30代後半から40を少し出たあたりの連中に面白いヤツが大変多い。
何かやらかしているというか、この京都を、あるいは日本を、少しずつひっくり返しつつあるような人たちが、どうも多い年代じゃないかなと、そんなふうに感じています。

 ●もう一度、イベントの告知です
絹: それではそろそろ終わりが近付いてきましたけれども、もう一度、告知ということで、復習させていただきましょうか。
西: まず、毎月25日に、天神市の方で紙芝居をやっておりますので、是非お越しいただきたいと思います。
だいたい10時半、11持くらいから、3時半くらいまではやっておりますので、よろしくお願いいたします。

また、ミュージアムでは、毎月25日に『ほんもんさんアート市』を行っております。
屋外スペースで、様々な物品販売等も行っておりますので、是非お越しいただきたいと思います。
また、現在、ミュージアムでは『ブラジルと仏教展』という展示を行っております。
コーヒーを無料でご提供しておりますので、是非、お越しいただきたいと思います。
仏教とブラジルにどんな関係があるか、見て頂いたら、非常に勉強になるのではないかなと思います。
特にセルジオ越後さんと賀川浩とのスペシャルトークショーは、9月21日、日曜日、14時半受付開始、15持開演になっておりますので、是非これもお越しいただきたいと思います。
絹: はい。ありがとうございました。
最後にもう一度、7月25日金曜日付の京都新聞の記事を少し読ませていただきます。

『6月25日には、思いやりの大切さを教える説話「うさぎの施し」を演じた。人を助けることを信条にするウサギが空腹の修行僧と会い、自分を食べるように伝えて炎に身を投じようとした-との内容』
なんか、思い出しますね。昔、習った記憶があります、これ。
『親子連れらは興味深そうに見学し、熱心に耳を傾けていた。西田さんは「子どもに分かる話なら大人にも分かる。今後もライフワークとして続けていきたい」と話している』
京都新聞の藤井さんの署名記事であります。

皆さん、こういう若いお坊さんの存在に出会いますと、「わがニッポンも捨てたもんじゃないな」と思います。
こういう方々が地道に地道に、肩に力が入った説法ではなくて、「お尻の穴」なんて言いながら、やっておられます。
是非是非、お運びください。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。西田さん、ありがとうございました。
西: ありがとうございます。
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