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放送日 平成18年5月10日(mp3形式音声ファイルはこちら→)
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。
ちょびっと
タイトル: まちの縁側「とねりこの家)」について
テーマ: 「とねりこの家」って何だろう、「まちの縁側」って何だろう?
「まちの縁側 とねりこの家」開設者の水無瀬文子(みなせふみこ)さんにお話ししていただきました。
出演者:
水:水無瀬 文子氏 まちの縁側 「とねりこの家」開設者
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
“とねりこの家”の外観
ちょびっと
 放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。  
絹: :まちづくりチョビット推進室!
************************************************************************
絹:
皆さまこんにちは。
まちづくりチョビット推進室のお時間がやってまいりました。
本日のテーマは、「まちの縁側 とねりこの家」について・・
「とねりこの家」って何だろう、「まちの縁側」って何だろう?と題してお送り致します。
そして、本日のゲストは「まちの縁側 とねりこ」の開設者で・・・開設者であらせられます・・あらせられますって変なんですけども・・・
水: ははは・・そやね(笑)
絹: 水無瀬文子(みなせふみこ)さん、であります。
水無瀬さんに代わって、簡単にプロフィール、ご紹介いたします。
京都市の・・保健師さんって書いてありますが、僕は保健婦さんって言う方が、なんか懐かしい響きがして、好きなんですが・・・
1966年から京都市の保健婦さんとして活躍されてまして、つい先頃、2003年に退職されました。
仏教大学で教えてられるんですよね。
水: えぇ。
絹: 障害を持った人だとか・・地域でいろんな人の相談相手になるだとか、いろんな事をなさっている・・・
非常に、私が興味を持って、追跡してる方です。
それでは、水無瀬さんの登場です。どうぞ、お願いします。
水: 皆さん、こんにちは。水無瀬と申します。
私は今紹介が有りましたように、昭和41年から京都市の保健婦・・今は保健師と言いますが・・やってきました。
それで、37年間やってきまして、ホントにいろんな人から色々なことを教わってきました。
で、私のライフワークは、「障害をもった人も、年をとった人も、みんなその人らしく過ごせる、生きていける、生活できる社会づくり」をテーマにしております。
もう一つは、看護とは何か?って言うのを追求していってるんですよね。
で、退職して、何をやろうかと思った時に、やはりやりたかったのは、みんなが憩って、集って、ホッとする場を作りたかったんですよ。
絹: それで、ホントに作っちゃったんですから、すごい人なんですが(笑)
水: はぁぃ。
絹: 皆さん、この番組、以前聞いてくださった方は、私の住宅が烏丸一条と言うところにあります。とらやさんの隣に、コーポラティブマンションですけれども、少し変わった建物を建てました。
水: えぇ。
絹: というお話をしましたんですけども・・
水: えぇ。
絹: 水無瀬さんの「まちの縁側」“とねりこの家”って言うのは、そこから歩いて5分かかんないんです。ご近所さんです。
水: そうですね。
絹: はい。場所から言うと、新町・・一条通新町西入る。上京税務署の北っ側。ほぼ正面です。
水: そうです。
絹:
一条通に面して、ホントに・・皆さん行ってみて下さいね。
ホントにもう、見たまんま。縁側そのものって言う場所ですよね。
一条通に面した玄関に、本当に縁側があります。
写真中央が“とねりこの家”開設者の水無瀬文子氏
水: そうですよね。
絹: 水無瀬さんに・・まず始めに、「まちの縁側」ってどんなこと言うんですか?
ご存じない方も多いと思いますので、「まちの縁側」って何なんですかって言うことから、まずお尋ねしたいんですが。
水: えぇっと・・「まちの縁側」って昔は、京都の町もそうだったと思いますけども・・
絹: はい。
水: いろんなお家が縁側を作ってましたよねぇ。
絹: えぇ。
水: そこに、お年寄りも子供も、いろんな人が来て、子供が遊んだり、お年寄りが、「私の身体ここがおかしいのよ」って言うような話をしたり、そこの若嫁さんがお茶を出したりという、そんな場面って有ったんですよね。
絹: はい。
水: 最近そう言う場面ってあまりないですよね。
絹: うん。
水: 私は・・とっても、その・・縁側が懐かしく思ったんですよ。
絹: はい。
水: 通りがかりの人が、「座ったら良いや」って言う縁側を作ってますし、そっからちょっと入ってきて、お茶を飲んで、一緒にお食事をして、そして昼からはトランプ遊びをしたり、子供やったらいろんなオモチャで遊んだりとかね・・・
で、そう言う中で、ホッとして、楽しんで、笑えて・・・
子供とお年寄りが触れ合って。
今のお年寄りの中では、「とねりこ」を利用して下さっている方で、90歳の方もいらっしゃるんですよ。
絹: 最高齢者、90歳?
水: はぁぃ、92歳ですよ。その人は、タクシーで来て、タクシーで帰るんですよ。
絹: ふぉほほほ(笑)
水: その人はね・・戦争体験者なんです。
絹: はい。
水: で、その戦争体験の話をしてくれたり、やっぱり「命の大切さ」って言うのをですね、自然にやっぱり伝えてくれるんですよ。
だからそう言う「命の大切さ」って言うのをですね、そう言うお年寄りから子供に伝えて欲しいと思っているのと・・・
絹: うん。
水: それから、自然って破壊されてきそうでしょう?
絹: はい。
水: だから、自然の大切さとかね・・
絹: はい。
水: 物もやっぱり・・まぁほら、使い捨てじゃないけど、ぼんぼん捨てていくとか、色々ありますよね。
絹: はい。
水: だから、物の大切さとかね、そういう風なことを、是非ともやっぱり伝えて欲しいなぁと思ってるんです。
絹: あのね、私・・近所に住んでますから、何度か“とねりこ”、おじゃましますけど・・
水: えぇ。
絹: ホントに、居心地の良いスペースなんです。
一条通に面して・・京都市のね、都心のど真ん中に近いところで・・上京区で・・
水: えぇ。
絹: 前には上京税務署があって・・・なんですか、税金の申告の時期とか、ものすごい混雑するようなところなんですけれども・・・だけど、そう言うところにもかかわらず、ホントにそこに、一条通に面して・・・うーん・・縁側があるんですよ。
水: えぇ、そうですね。
絹:
木の大きな看板が・・“とねりこの家”・・、
「まちの縁側・とねりこの家」って書いてあって・・
水: えぇ。
絹: 初め、多分、“とねりこの家”の事、判らない人は、何度か前を通り過ぎて、「なんかおもしろそうな場所やな?なんやろう?」って通り過ぎるわけですよね。
水: えぇ。
絹: それで又次、戻ってきて・・又「何だろう、これは?」と思って見たりして・・
水: えぇ。
絹: 行ったり来たりしているうちに・・そのうちに、やっと入ってくる、と言うような、そんな感じかもしれないですね。
水: いえ、呼び込むんですよ。
絹: あっ、呼び込みやるんですか?
水: 立ち止まってくださる方に、「どうぞお入り下さい。」って・・
入ってみて、“とねりこの家”ってこんなとこだって言う風に、判って欲しいって言うのがあって、「じゃぁ、入ってお茶でもどうぞ」って言って、入ってもらってるんですよ。
絹: あっ、そうか。そうでしたね。
水: えぇ。
絹: そもそも私と水無瀬さんの出会いは、名古屋の「クニハウス」・・・
水: そうですねぇ。
絹: 丹羽國子(ニワクニコ)先生のなさってる、「クニハウス」って言うところを一緒に、水無瀬さんに紹介していただいて、
「まちの縁側というのが出来てるよ。絹川さん一緒に見に行かない?」
って言う形で、連れて行っていただいたのが、そもそもの出会いでしたね。
水: そうですねぇ。
絹: その時も感じたんですけども、名古屋の「クニハウス」・・そう言えば本当にそうでした・・・
広い・・どう言うんですか、ベンチと言いますか・・・入り口のところは本当に入りやすくて、ガラス戸で、引き戸で、そこからトットットッっと、段差がない三和土を入っていく・・・
水: えぇ。
絹: カウンターがあったり、上がり込みの小さい座敷があったり・・・
誰か子供だとか、近所の方が前通ると、興味深げに見てる子供がポッといたりすると、
「入っといでよ!」って言って、その時のお当番の人が声かけたりしてましたね、そう言えば。
水: えぇ。そうですよ。
絹: それで本当に、僕は何人かで見学によせていただいたら、居心地が良くて、「はっ」と気がついたら、数時間経ってたっていうのが・・・
水: 4時間ぐらいいましたねぇ、あの時は。
絹: そうですね。世の中に、こんな変わった場所があるんだと思って、すごくビックリしたのと嬉しかった事を覚えています。
水: あぁ、そうですか。
絹: で、水無瀬さんが・・・・あっ、この“とねりこの家”開いたのは何時でしたっけ。
もう何年経ちました?もう二年経ちましたか?
水: えぇ、一周年を9月(平成17年)にやりましたから、今度の9月(平成18年)で二周年です。
絹: 間もなく二歳の“とねりこの家”です。
水: そうです、はい。
絹: さてと・・・大体皆さんまちの縁側ってどんなところかなぁって言う風に、茫漠としたイメージは持っていただけたかと思うんですけども、水無瀬さんに「とねりこ」の今・・
水: はい。
絹: 今を語っていただこうかな?それとも「とねりこ」の由来・・・
水: そうですね、とねりこ・・・
絹: 語っていただきましょうか。
水: そうですね、それの方が良いと思います。
絹: はい。
水: 大体いらっしゃる方は、「何で“とねりこの家”なんですか?」っておっしゃるんですよね。
絹: はい。
水: それに私がお答えしてるのは、とねりこの木って言うのがあるんですね。
北欧では宇宙樹と呼ばれてるんですよ。
で、それは神々の国、人間の国、霧の国が宿り世界の中心という意味を持ってんですよ。
だから私は、「年をとっても、障害があっても、子供たちも、みんながまちのまんなかで生きがいを持って暮らせるように」という、そう言う願いを込めて“とねりこの家”って名付けたんです。
絹: 確か・・・間違っているかもしれません。
北欧神話で“とねりこ”・・・“ユグドラシル”やったかな?
水: はい。
絹: なんか、宇宙樹と言うか「世界の真ん中にある木」って言うような事をどっかの本で読んだことがあります。
その“とねりこ”ですね。
水:
そうです。
庭には、だから、“とねりこの木”がですね、シンボル木として二本植えられているんですよ。
シンボルとして正面に植えられている
二本のとねりこの木
絹: はい。そう言う由来を持つ、“とねりこの家”です。
水無瀬さんの想いが一杯詰まった、まちの縁側“とねりこの家”なんですけれども・・
水: えぇ。
絹: 間もなく二歳を迎える“とねりこの家”・・・色々サポーターが揃ってらして、いろんな人が活動してたり、いろんな人がお越しになったり・・・さっき最高齢92歳でタクシーで乗り着けられる、って言うようなお話ございましたけども、今、スタッフ・・とか運営とか、どうしてられますか?
水: えぇ、あのですねぇ・・“とねりこの家”って言うのは月曜日から土曜日迄ね、10時から4時迄なんですよ。
絹: はい。
水: で、土曜日って言うのは、それぞれいろんな相談をやってんですよね。
例えば第一土曜は、子育て相談。
絹: はい。
水: で、第三土曜は、健康とか介護相談。
絹: はい。
水: で、第四土曜は、住宅相談、って言う風にやってんですね。
絹: はい。
水: 又ここにですね、この6月から第三土曜にですね、折り紙教室も合わせてやろって言う風に思ってやってますね。
絹: はい。
水: あと・・ほら、一人暮らしのお年寄りって自分一人でお食事するの・・昼食するの、やっぱりしんどいでしょう?
絹: はい。
水: おいしくないでしょう?
で、そう言う風なことで、今日もね、昼食会があったんですけれども・・・。
絹: はい。
水: タケノコご飯と、タケノコとワカメのお汁とか、おひたしとか・・それからサラダ。と言う風にして、材料代はいただくんですけど、「みんなでやっぱり一緒に食べましょ」って言うのを作っています。
絹: ちゃんとお台所有るんですよね。
水: えぇ、あるんですよ。
絹: カウンターキッチンになってて、対面になってて・・
水: えぇ、そうです、はい。
絹:
で、大きなテーブルが有って・・・奥には何畳でしたっけ、お座敷って言うか畳のスペースもありましたね。
玄関入ってすぐにある大きなテーブル。
ここでお食事をしたりトランプをしたり。
ちょうどバザーの準備で大忙しでした。
水: 6畳、6畳ですね。
絹: 12畳。
水: えぇ。
絹: で、お茶が出て来たり・・・色々、当日入っておられる、お当番のスタッフの方が、チャチャチャッと料理されたり、するんですよね。
水: えぇ。只あたしが入るときは、味噌汁だけですね。味噌汁と、作ってもサラダだけですね。
絹: はい。
水: 「後はどうぞ、コンビニでおにぎりを買ってきて頂戴」って言う・・
絹: で、みんなが持ってきて、手弁当で、自分の・・・
水: で、私が味噌汁を作って・・ワカメとちょっとしたね、お野菜を入れての味噌汁を作って、みんなで一緒に食べる。そんなことやってます。
絹: 昼食会って言うか・・・
水: そうですね。「みんな一緒に食べようよぅ」って・・・
絹: そうですね、時々、フラッと・・おじゃました時に・・
水: えぇ。
絹: 食べてられます、そう言えば。
水: えぇ。
絹: 僕が行く時は、三、四人とか。でもお年寄り・・多い時もっといはりますよね。
水: 多い時、13人ぐらい・・・
大体ねぇ、入れ替わり立ち替わりで、私がお当番している時って言うのは、大体十人以上来ますよ、えぇ。
絹: それの・・その、「どなたさんもいらっしゃい」と、「若い人でもお年寄りでもいらっしゃい」と言って・・・
水: はぁい。
絹: 別にお金取られるわけでも、何でもないんですよね。
水: えぇ、そうですよ。ただ、材料費だけ。
絹: はい。
水: 昼食会をしたら、その材料費はいただく事にしてますよぅ。えぇ。
絹: 運営のサポーターについてお聞きしたいんですけども・・
水: えぇ、そうですね。
絹: 水無瀬さん一人じゃ、多分しんどくって・・身体から・・
水: えぇ。勿論出来ません。
絹: 水無瀬さんを支える人達が、背後に・・
水: えぇ。
絹: ボランティアスタッフの方が、何人かおられますよね。
水: えぇ、そうですね。
スタッフは15人ぐらいいらして・・看護職・・私、看護職ですからね。保健師っていうのもね。で、そう言う看護職が5人います。
絹: はい。
水: その強みもある訳ですよ。
絹: えぇっと、そのスタッフが13・・
水: 15。
絹: 15・・15分の5が看護職?
水: そうです。
絹: それって分厚くないですか?
水: 分厚いですよ。
絹: ねぇ。
水: だからお年寄りが、ワッっと吐いたときに、これ何で吐いたのかって言うのが、判るんですよ。
すぐ脈を取って、血圧を測って、しばらく落ち着いてお茶を飲ましたら、「あっ。これは心臓でもないねぇ」「脳梗塞でもないねぇ」「ひょっとしたら風邪かわからないねぇ」。
で、熱を測る。37度有る。
絹: うん。
水: で、朝も吐いた、昼も吐いた。じゃあ何が必要か。じゃあもう病院行って、点滴・・・って言う風なことは、スッと出来るんですよ。
絹: その辺すごい、脇支えと言いますか、備えですね。
水: そうですねぇ。
絹: 看護職経験者、5人おられる方も、恐らくは、定年を迎えられた後の方・・のような気がしますが。
水: そうです。えぇ、定年迎えた人もいれば、「まだ仕事を週三回やってます」とかねぇ・・
絹: あぁ、はい。
水: そう言う人もいれば、「まだ現職です。」って・・・
絹: 現職も!現職もおられるんですか。
水: そうです。現職は、土曜日しか入れませんがね・・
絹: あぁ、そうですね。
水: 現職もいます。土曜日は現職です。
絹: それと、確か私の記憶に間違いなければ、土曜日の子育て相談なんかに・・
水: えぇ。
絹: 小児科のドクターも・・・
水: そうです。
絹: 来られますよね。
水: えぇ。立派な小児科のドクターが、ちゃんと診ます。
絹: 確か、女医さん?
水: そう、女医さんです。
絹: ね。偶然この間知ったんですけども、私の自宅の愛称が・・何だっけ。「センテナリオ」だ。
水: えぇ。
絹: 僕の頭の上に住んでる、Iさんってお宅の奥様が・・・赤ちゃんいますよね。
水: こないだ来て下さいましたよ。昔から私の知り合いだったんです、その方は。
絹: えぇ、独身時代に、水無瀬さんの著書の編集者だったと言うこと聞いて、僕ビックリしました。
水: はははは(笑)。で、そのお子さんはね、やっぱりちょっとアトピーが有って、今度又、5月の第一土曜ですね・・
絹: はい。
水: その時の子育て相談に来ていただく事にしてますけれどもね。
絹: そうやって、結構ですね・・
水: えぇ。
絹: 近所の人達が利用されているんですよね。
水: そうです。
絹: そう言うことを伺うと、僕はその「まちの縁側」と言うのが・・
水: えぇ。
絹: 支える人も分厚くて、それから実際に利用されてる方もおられて・・
水: えぇ。
絹: まだ、まだ少ない、京都ではあんまり・・他にまちの縁側が・・さっき申しました名古屋の丹羽國子先生が、仏教大学の近くに最近・・
水: えぇ、やってます。
絹: やってられるのが有るぐらいで・・
水: ハルハウスです。
絹: それは、学生さん達が中心になってなんかなさってる・・・
水: いえ、今は近所の・・ホントに主婦の方・・
絹: あっ!そうですか。
水: ・・とかが、お当番してますよ。
絹: 上京区に水無瀬さんの“とねりこ”が有って・・・あれは北区ですかね?
水: 北区です。
絹: 仏教大の近所にハルハウス。僕・・寡聞にして、それぐらいしか京都は知らないんですけど・・
水: で、絹川さんと一緒にやった中京もそうですよ。
絹: あっ、そうか!
水: あそこが一番ですよ。
絹: 小規模多機能施設の・・
水: 一階。
絹: えーぇ・・なんてったっけ・・「姉小路」?
水: そうです。
絹: 中京区役所の、対面あたり。
水: そうです。三条に近いですね。
絹: 三条商店街の近くの・・
水: えぇ、近くの・・
絹: あれも、“まちの縁側”。
水: そうですよ。
絹: 三つあるんだ。
水: もっと有りますね。
絹: もっと有ります?
水: 右京にも出来てる・・
絹: あっ、そうですか。
水: って聞いてます。
絹: あっ、そうですか。知らないだけで、何故かそう言うものが・・
ポツポツポツポツと出来てるんですね、京都には。
水: えぇ。
絹: 良いことですね。
水: えぇ、そうです。
絹: 僕、頭が下がるなぁと思うんですけども・・・これ皆さん信じられます?
水: なにがですか?
絹: この“とねりこの家”は、ですね、三十数年働いてこられた・・京都市の保健婦さんとして働いてこられた、水無瀬さんの退職金がドカッっとぶち込んだるんです(笑)。
水: そうですよ。
絹: これ、行政サイドとかいろんな補助金とか、一切入ってない(笑)・・って聞きますけど。
水: えぇ、そうです。
絹: それ聞いただけで、頭下がっちゃいますけど。
水: あっ、だけど私、37年間にね、関わった人達が、私に一杯一杯いろんな事を教えたんですよ。
障害を持った人、病気の人・・そういう子供。
みんなが私に、一杯一杯の事を教えてくれたのね。
絹: はい。
水: で、私はね、「あなたの声を聞かせて下さい」って言うようなことで、ホントにいろんな声を聞いて、教えられて来たんですよ。
そりゃやっぱり自分が生きてる内はですね、それをやっぱり少しでも返したいなぁ、って言うのを思ってたんですよね。
で、行政って言うのは、縦割り行政でしょ。
絹: はい。
水: 精神保健は精神保健。子育ては子育て。老人は老人・・って言うような。
絹: はい。
水: そうじゃなくって、「この町にはみんな一緒に住んでんのよ。」って。
「みんなここに来ても良いのよ。」って、「ここで触れ合って」「ここで交流して」「ここでホッとして」って言う、そう言う場をやっぱり作りたかったんですね。
だから37年間の退職金なんて・・・
絹: 大枚はたいて(笑)
水: ボーンと、出来たん。でも、決して退職金だけで出来た訳じゃないんですよ。
絹: はい。
水: それは・・ホントに私を応援して下さる人達が、寄付をよせてくれて、そしていろんな備品が備わったんですよ。
絹: あの・・水無瀬さんは、お仕事柄、住宅改善のお仕事をされてたと聞きます。
水: えぇ。
絹: 今、いろんな人が寄付を寄せて下さってって言うのは、多分、そう言う住宅改善のお仕事をしてらしたお仲間が、例えば「トイレは私がつくるから」とか・・
水: えぇ。
絹: 或いは、「何か備品は持ってくるから」とか、そう言う形でサポートして下さったんですってね。
水: それはそうなんですけれども・・
絹: はい。
水: 結局ね、私はいろんな人の心に・・囲まれて“とねりこの家”で過ごしたかったんですよ。
だからその、仲間・・所謂、住宅改善相談の仲間の設計とか・・・大工さんですね。
そう言う人達に、あそこを作ってもらったんですよね。
絹: はい。
水: だから、大工さんが「僕、柱持ってくるから」とかね、「僕はじゃぁ洗面所を・・ちゃんと僕やるからほっといてね」とか・・
絹: あはっ(笑)
水: 「お風呂は僕や!」とか言ってね(笑)・・・そんな感じなんです。
絹: はい。あのぉ、皆さん聞いてて感じられませんか。非常に熱いおばちゃんです(笑)
水: はっはっはっ(笑)
そうなんですよねぇ。よく判らないですけどね、私自身は・・・
絹: あのね。でも、水無瀬さんと知り合って、ある種、僕はホッとしていると言うか、今日も・・実はずっと前から、ここへ来ていただきたかったんですけども、ちょっと体調崩されて、入院されたりしてたもんですからね。
水: そうです、胃ガンになっちゃったんですねぇ。
絹: 一時、ホントに心配しました。
水: ちょっとやりすぎたんですよ、きっとね。あっはっはっはっ(笑)
絹: 神様が「休憩せよ。」と言って・・・
水: そうですね。えぇ。
絹: ・・言われたんかもしれませんけども。
こういう方がおられる・・と言うか、この番組のタイトルは「まちづくりチョビット推進室」・・地元の建設屋の目から見た、地元京都のまちづくりの、ある種最前線みたいなところを、自分の言葉でご紹介したい、と言う想いでやっておりますけれども・・・
水: えぇ。
絹: こういう方が・・“まちづくり”おばさん・・と言うか、最たる方だと僕は思ってます。
水: まぁっ・・ありがとうございます。
絹: やっぱりこの京都、まだまだ捨てたもんじゃないなぁと・・・
僕知らないだけで、右京にも出来てるし・・・もうそれだけで、4つ以上有るよと。
又これからも、生まれ出るかもしれない。
水: えぇ。
絹: 縦割りで・・子育ては子育て、精神障害の方は精神障害。それから、老人は老人と言うようなじゃなくて、一緒くたにケアしてる。
「どなた様もいらっしゃい」って、こうやって受け入れてくださる・・・
勿論、子供さん達も来てられるし・・
水: えぇ。
絹: そう言う“まちの縁側”が、内の近所にあるって事に、すごくホッとしてます。
水: ありがとうございます。大いにやっぱり、みんなが「利用してください」って言うね・・・
そのホントに・・利用って言うのかね、それをやっぱり私は呼びかけてるんですよ。
絹: はい。
水: いろんなとこ行って(笑)
絹: 皆さん、この放送をお聞きになった方は、もしよろしければ、って言うか「是非」やね。
水: そうですね。
絹: 新町通一条・・
水: はい。
絹: 西入ルです。上京税務署・・の反対側というか・・・
水: 前ですね。
絹: 前ですね。
“とねりこの家”・・今、ご紹介有りましたように、月曜日から土曜日まで。
10時から4時まで、開けてられます。
土曜日はそう言う、子育て相談とか、いろんな専門家がね、相談乗られる、と言うことがありますけれども・・・ホントに費用負担は・・利用は、基本的に・・無料ですよね。
水: 無料です。
絹: サポーターの会員の会費だとか寄付だとか、そう言うもので運営されています。
水: そうですね、今、年会費2000円なんですよね。
そんなんで、応援してくれている人が、240人ぐらいいらっしゃる訳なんですよね。
絹: 240人も!
水: えぇ。
絹: ほう・・
水: それ、何処まで続くか判りませんけどね。只、今も新しく会員になって下さる方もいらっしゃるんですよ。
絹: 私、今期の会費収めたかどうか確認します・・・
水: まだ・・・まだですね、絹川さん(笑)。
絹: あっはは(笑)
水: 今年、18年度、まだですよ(笑)。
絹: まだのはずです、確か(笑)。
水: はぁい。お願いします。
絹: 私もあの・・・なんか、サポーターと言いますか・・・でいたいなぁと思ってます、“とねりこの家”まちの縁側です。
で、水無瀬さん・・今後の活動で、何か告知していただける事があるってお聞きしたんですが。
水: あっ、はぁい。ありがとうございます。
“とねりこ”は、そんなんで、月曜日から土曜日迄じゃ無くって、日曜日なんかですね・・今度6月25日にバザーをやるんですよね。
絹: はい。
水:
バザーをやったり・・ホントにコンサートやっってみたりですね・・クリスマス会をやってみたり、いろんな行事もやりますから、ホントにいらっしゃってください。
玄関には平成18年6月25日の
とねりこバザーの案内が貼ってありました
絹: はい。
水: お待ちしてます。
絹: それと、コンピューターとか良く使われる方はですね、「とねりこの家」で検索してみてもらったら、ホームページが有りますよね。
水: えぇ、ありますよね。
絹: 是非、気軽に、覗いてみて下さい。
水: はぁい。
絹: 居心地の良さに、驚かれると思います。

さぁ、これが鳴り始めると・・この音楽が鳴り始めると、あと3分で、「そろそろ終わりですよ」と言う合図なんですが・・
水: はぁい。
絹: まとめに入ります。
水: はぁい。
絹: 水無瀬さんという、お一人の・・・京都市の保健婦さん・・永らく働らいてこられた方が、自らの思いを形にされた“とねりこの家”です。
“まちの縁側”って言うのは、やっぱり今の京都に、ある種必要なものだという風に思いますし、もっとだくさん出来たらいいのになぁ、と思います。
水: えぇ。
絹: だけど、やっぱり、強烈な想いを持った水無瀬さんみたいな方が中心にならないと、今のところなかなか、放って置いても出来るもんじゃないですよね。
水: えぇ。でも私一人で出来たわけじゃないんですよね。
ホントにいろんな人達、たくさ〜んの人達の応援があって、そして出来たんです。
で、今もたくさ〜んの人の応援を受けながら、運営が続いていると言うところなんです。
絹: はい。と言う、本日は非常に熱い、“まちづくり”おばさんでもいらっしゃいます、水無瀬文子さんをゲストにお迎えして、お送りいたしました。
皆さんいかがでしたでしょうか?
まちの縁側“とねりこの家”・・・是非、皆さんもお尋ね下さい。
水: 是非お越し下さい。お待ちしております。
絹: はい。と言うことで、今回のまちづくりチョビット推進室、そろそろお別れの時間です。
水無瀬さんどうも、ありがとうございました。
水:
こちらこそ、ホントにありがとうございました。
どうかこの放送を聞いてらっしゃる方、是非ともお越し下さい。お待ちしております。
開いているときはこの看板が出ています。
絹: よろしくお願いします。
水: はい、よろしくお願いします。
絹: それでは皆さん、失礼します。
水: じゃぁ失礼します。さよなら。
絹: ごめん下さい。
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