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放送日 平成24年 1月 7日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。
ちょびっと
タイトル: 2012年1月20日 ダブル“力”講演会がありますよ~
概要: お招きした植木力(ちから)さんの「株式会社カスタネット」創業秘話とともに、2012年1月20日(金)に京都産業会館3階で行われます、植木力さんとさわやか福祉財団 堀田力(つとむ)さん、二人の“力”による講演会について、お話しをお聞きしました。
出演者:
植:植木 力氏 一般社団法人 京都ソーシャルビジネス・ネットワーク
株式会社カスタネット 代表取締役・社会貢献室長)
絹:絹川 雅則   (公成建設株式会社)
ちょびっと
 
 
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
 絹:  “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
  ************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。

さて、本日お迎えしておりますゲストは、一般社団法人京都ソーシャルビジネス・ネットワークの代表理事を務められております、植木力(うえきちから)さんであります。
植木さん、よろしくお願いいたします。
植: こんにちは。
よろしくお願いします。

■エピソード1 『株式会社カスタネット』とは
 ●オフィス用品販売の会社ですが・・・
絹: 植木さんは、ご自身の会社は、株式会社カスタネットの代表取締役という形で、不思議な肩書がついておりまして、代表取締役社長さんの隣りに“チョボ”がしてあって、社会貢献室長となっております。
植: そうですね。
たぶん日本では始めて、ベンチャー企業で社会貢献室をつくり、その室長だと思います。
絹: はい。という変わった社長さんでもあられます。

本日の番組タイトルですが、今日はこうやってつけました。
「2012年1月20日、ダブル“力”講演会がありますよ~」というタイトルです(笑)。
「ダブル“力”」が何かは、おいおい説明していきますが、まず初めに皆さん、2012年の1月20日の金曜日、場所は京都産業会館の3階にて、植木力さんと、さわやか福祉財団堀田力理事長のダブルの特別講演があります。
今日は、この内容についても少し、語っていただきます。
それでは植木さん、まずエピソード1、「カスタネットとは」でしたか。
植: そうですね。
2001年に大日本スクリーンの社内ベンチャー制度で、会社を起こしました。
退職型の社内ベンチャーですが、単にお金儲けだけではなく、何か社会貢献しながら、大きく儲けたいと会社を創業しました。
絹: 皆さま、大日本スクリーン、京都のリーディングカンパニーの一つで、非常に有名な会社の一つでありますけれども・・・リスナーの皆さん、耳をよく掃除して聞いて頂きたいんですけど、今、社内ベンチャーとおっしゃいました。
しかも退職型と。
ということは、会社に籍が残らないということですね。
植: 残らないですね。
それも割増退職金なしの通常退職金だけでスタートし、かつ大日本スクリーンとは全く無縁のオフィス用品という販売の事業をスタートしました。

 ●社会貢献と事業をシンクロナイズドする
絹: 実は私共の会社もカスタネットさんから事務用品等を用立てて頂いているのですが、同様の、皆さんに想像のつきやすい形態といたしましては、アスクルさんというような、カタログでオフィスに必要な用品を、電話一本あるいはファックスでお届け頂くと・・・。
それとほぼ同じ形態をとっておられるんですね。
植: そうなんですね、まあ事業の形態は同じなんですけど、オフィス用品という差別化のつかない商品で、一つ差別化をしようというのが、先ほどの私の肩書なんですね。
絹: 代表取締役社長“兼”社会貢献室長というお名前をもっておられます。
これはなぜなのでしょう。
植: やはり在職中に色んなボランティア活動をしながら、これからの企業は単にお金儲けだけではなく、お金儲けをしながら、何かを還元していくというところが、必要だと思って創業したんですね。
ですから創業当初から企業理念がありまして、「いつも社会と共鳴する企業を目指して、社会貢献と事業がシンクロナイズドする、車の両輪のような姿を追い求めたい」としております。

 ●同じ商品なら、ここで買いたい・・・
絹: 実はカスタネットさんとのお付き合いというのも、わが社・・・数年前なんですけれども、うちの総務のスタッフが、植木社長の著書を持ってきまして、私に「読め」と・・・。
で、「同じ事務用品を頂戴するのなら、ここの会社から仕入れてはダメなのか」と直談判にまいりまして、びっくりしたわけです。
今、植木さんは2冊の著書をお持ちですけれども、1冊目の著書を持ってまいりました。
というように、この頃私共の一緒に働いておりますスタッフでも同じ商品を扱っておられる会社なら、地域なりエリアに対して、何か貢献しているところの、チームの製品を求めたい、買いたい、使いたいという思いが、特に総務の女子社員なんかに出て来ているというのは、私、肌で感じました。
植: やはりオフィス用品という、本当に差がついても1円10円、高くても安くても差がつかないんですね。
そしたらそういう「どうせ買うなら」というのが、特に3月11日の震災以降はそうですけれども、やはり日本がいい方向に歩き始めたんじゃないかなと思っていますねえ。
絹: そういう日本全体の流れが、この3月11日以降、なんとなく変わり始めたという出来事のだいぶ前から、植木さんはこういう動きをなさっています。
そしてそのあえて退職型の社内ベンチャーという形で起業をされた、その道のりは非常に厳しく、累積が大分・・・で(笑)、数字で苦労をされたということを著書で読ませていただきましたが。

 ●初めは赤字続きで大変苦労をしました
植: 思いがあっても、全く商売をしたことのない人間、むしろ営業も経験していない人間でしたので、本当に苦労をしまして、結果として1年目に3000万円の赤字ができて、「これはダメだ」と・・・
色々対策に行っても、結果として2年間の累算で6000万の赤字をつくってしまいました。
絹: その時、スタッフの方もおられたんですね。
スタッフの方々と、「これは不安だ」と大分頭を抱えられたのではないかと思います。
植: そうですね、本当に・・・
月末27日が給料日ですけど、給料を払った後、月末の支払いが払えるのかと、本当にどん底を経験しましたね。
絹: 今、植木さんから頂いているメールマガジンなんかにも、そのエピソードがちょこちょこと入ってきておりますけれども。
さて、リスナーの皆さん、そんな大変な状態で、なぜ企業理念としてつくったからと言って、社会貢献ができるのか。
普通の人間なら、考えつきませんけど、この植木さんが違うのは、「こんな時こそ、やらなあかん」とやってしもた。

 ●それでもカンボジアに文房具を送り続ける
植: そうですね。
だから絶対にそこに大きな差別化がつくはずだ、そういう社会になるはずだ、それだけを信じて、やはり6000万があって、明日危なくてもやり続けていたと。
絹: はい、とんでもない社長さんやと思いますけど。
植: はい、そうかもしれませんけど(笑)。
絹: まわりのスタッフの方々も大変やったと思いますけど、例えばどんな社会貢献事業を、石にかじりついてやってはったんですか?
植: やはりオフィス用品と言いますか、文房具を売る会社でして、ただあまりにも日本で文房具が無駄遣いされている、そしてたまたま出会った方が、カンボジアではその文房具が不足しているとお聞きして、そしたら日本で使っていない文房具を集めて、カンボジアの子どもたちに送ってあげよう。
それは文房具を売る会社として、一つの使命じゃないかと思って、スタートしました。
絹: そして、その事を赤字と闘いながら、地道にお続けになって、確かご自身でカンボジアに行ってしまわれた。
植: そうですね。
やはり日本中の方々から応援してもらいましたから、その方々に報告する義務があると思って、カンボジアへ第一回の時に視察と言いますか、行かせて頂きました。
それがまた色々と運命の変わったスタートでしたけれども。
絹: そうですねえ。著書を読んでいますと、えらいとこに足を踏み込んでしもたということになったわけですねえ。

 ●誤訳から出た小学校建設
植: 本当に壊れそうなトレア小学校という学校の前で、私が日本語で通訳を介して「なんとかしたいですねえ」と言ったんですね。
日本語から英語、英語から現地語に通訳を介して話したんですが、帰国しましたら、現地のNGOから「植木さん、いつ学校を建てるって、約束したんですか」って。要は訳し間違えたんですね。
絹: それって、学校を建てるって、誤訳と言いますか、伝わっちゃったんですか。
植: そうですねえ。
絹: 「なんとかしたいですねえ」というのを「なんとかします」というふうに。
植: 誰でも日本人が行けば、あの学校を前に見ると「なんとかしたいですねえ」と皆さん話すと思うんですけど、どうでしょうか。
絹: そうですねえ。
でも日本語なら、それで心情の吐露で通用するところが、「このおっさん、日本から来て、約束して帰りよった」になってしもたわけですね。
植: そうですねえ。
で、そのNGOというのが、山崎製パンがつくったNGOでして、きちんと現地に日本人スタッフを派遣している組織です。
すぐに私は東京事務所に行って、「私はお金がない」と・・・「銀行からも借りられない」と・・・「でも現地の人は期待して待っている。なので、私を信じて、無利子無担保でお金を貸してほしい」ということで、無理やりお金をお借りしたということです。
絹: NGOからの借金だったわけですね。
植: で、毎年必ず寄付するからと。
絹: またそれを受けはった山崎製パンご出身のNGOも偉かった。
カンボジアの現地に小学校をお建てになるのに、費用というのはどのくらいかかりました?
植: その当時、トイレがついて、6教室で350万円でした。
たぶん今だったら、もうちょっとしますし、今だったら、そのエリアではしなかったと思いますけどね。
絹: という会社であります。
そのカスタネットさんが、その次のアクションとして、そういうことを地道になさっていたら、どこかから出て来いというお声がかかったと。
エピソード2にまいりましょうか。
東京から植木さんに出てこいと。

■エピソード2 『ソーシャルビジネス・ネットワーク』のこと
 ●突然、国家戦略室から電話が・・・
植: 実はですね、「国家戦略室長が関西に来るから、植木さん会ってくれないか」と・・・。
「なんですか」と言ったら、「ソーシャルビジネスの支援策について、意見を言ってほしい」と。俗に言う有識者会議に呼ばれたということですね。
絹: 今いろいろ迷走と言いますか、苦労しておられる民主党政権ですから、批判は多いでしょうが、さはさりながら、社会貢献の在り方について、新しい公共のあり方についてという動き自体は、間違いではないと思います。
そういうところから、有識者会議の出席を。ということは、そういう動きの中から、さわやか福祉財団の堀田さんとの出会いがあったわけですか?
植: そうですね、その出会いもありまして。
でも堀田さんの方は、カンボジアに学校をつくって、それで賞を頂いて、そういう御縁から繋がっていってという。そして国家戦略室から呼ばれた時に、「どうして私なんですか」と言ったら、「東京で色々調査したら、京都の企業のカスタネットという名前があがってきた」と。
非常にうれしかったですね。
京都で調査ではなくて、東京で調査して、当社の名前があがっていったというのは。

 ●ダブル“力”の意味
絹: リスナーの皆さんのために、念のために、さわやか福祉財団のこと、それから堀田力(つとむ)理事長のことを、補足でコメントさせて頂きます。
昔、検察庁にお勤めになっていた京都出身の検事さん。
で、御退職後、さわやか福祉財団という公益財団法人を率いておられます。
で、私が注目しておりますのは、地域の居場所(この番組では「まちの縁側」という呼び方をしておりますけれども)、全国規模でそういう地域の居場所を推進する動きの考え方をお持ちの財団であるということで、ずっと注目しておりました。
この番組のゲストの元佛教大学の教授である丹羽國子先生とも親交がありまして、共に登壇されて、植木さんも登壇された講演会などもあります。
先ほど番組タイトルで申し上げました「2012年1月20日、ダブル“力”講演会がありますよ~」と言うのは、このカスタネットの植木力さん、ファーストネームはパワーの“力”と書きます。
そしてさわやか福祉財団の堀田力先生もファーストネームは“力”と書きます。
このファーストネームが共に重なっているというのは、何か因縁めいたものを感じます。

 ●あの堀田力さんが社会貢献室の顧問に
植: そうですね、本当に。
カンボジアに学校をつくって、それが御縁で出会いまして、昨年の6月には堀田さんに無理をお願いして、当社の社会貢献室の顧問をお願いしに、東京に行かせて頂きました。
絹: またそれをお受けになるというのも、すごいですし。
植: で、堀田さんに「私、堀田さんに出せるほど、お金がないんですよ」と言ったら、「いや、お金はいらん」とおっしゃって、本当に手弁当で当社の顧問になっていただいたというのは、本当にうれしいですねえ。
絹: 本当にそれは非常に稀なことというふうに思います。
この1月20日の日も、忙しいスケジュールのなか、とんぼ返りで東京にお帰りになるというお話を聞いております。
植: そうなんです。
午前中も行事が入っているのを、途中で中座して頂いて、新幹線に飛び乗って頂いて、そして講演が終わったら、また飛び乗って東京に帰られるという厳しいスケジュールで、無茶をお願いしたというような状態です。
絹: 私も別の会で、講演会を企画しました時に、「御登壇願えないのなら、せめてビデオメッセージでも頂戴できないか」とお願いしたことがあったんですが、やはり忙しすぎて、それも無理であるという経験を、何年か前にしております。
この当日の、1月20日の御講演の内容について、植木さんが担当されるところと、堀田理事長が担当されるところを、少しご説明願えますか。

 ●1月20日、ダブル“力”講演会を開催します!
植: はい。
2時半から受付をしまして、3時から、実は堀田さんが新幹線に飛び乗って、到着する(3時過ぎだと思うんですが)までが、私の前座講演ということで、『小さな企業のソーシャルビジネス』について、話をさせていただきます。
で、堀田さんが到着されたらバトンタッチして、堀田さんの方から『“つながり”と“居場所”から見えてくるもの』というタイトルで、副題としましては(色々と震災支援をされていますから)、『さわやか福祉財団の活動と震災支援から学ぶもの』というタイトルで1時間半くらい話をしていただくということを、予定しております。

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絹: はい、ありがとうございます。
この1月20日のダブル“力”講演会は、正式名称を申し上げますね。
京都府公共再生プロジェクト中間支援団体活動支援事業」と、ちょっと難しい漢字が並んでおります。
その中の「ソーシャルビジネス町家塾 特別講演」というふうに位置づけられております。
もちろん参加は無料で、金曜日の午後、ちょっと出にくい時間帯かもしれません。
参加定員150名という形で、受け付けておられます。
申し込みは、本当は用紙があって、ファックスでっていうのが、一番いいのでしょうが、問い合わせはどちらにさせてもらいましょうか?
植: 当社の社会貢献室の方へしていただいたら、説明させていただきますので、大丈夫です。
絹: で、カスタネットというキーワードで検索をかけていただきましたら、同社の社会貢献室にヒットすると思われます。
いろいろブログ等、お書きになっていますので、よろしくお願いいたします。

 ●京都ソーシャルビジネス・ネットワークの立ち上げ
絹: さて、京都ソーシャルビジネス・ネットワークの代表理事も務めておられる植木さんであります。
ソーシャルビジネス・ネットワークのことについて、少しお言葉を頂きたいのですが、これは全国組織なんですね?
植: そうなんです。
国家戦略室から呼ばれて、そういう有識者会議に呼ばれて、ちょうど1年前の12月になります。
経済産業省主導で、新しい経済団体をつくりたい。
従来の縦軸の業種業界別ではなくて、横軸、大企業も中小企業もNGOもNPOも入った横軸の経済団体を立ち上げたということです。
その役として、常務理事をさせていただいているという状態です。
絹: 一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワークというのが、全国組織であります。
で、錚々たる方々が、常務理事、理事、顧問を務められています。あまりにビッグネームなので、言うのも憚られますが、顧問としては、東京ガスの社長さんとかアサヒビールの会長さんとか、凸版印刷の社長さん、それから電通の社長さん、パタゴニア日本支社の支社長さん、それから社会福祉法人太陽の家(京都のオムロンさんが出資)の理事長さん、ローソンの社長さん、ベネッセホールディングスの副社長さん、森永製菓の社長さん、ワタミの社長さんといった顧問がずらっとおられて・・・。
植: ほんとにビッグネームな方ばかりなんです。
当社が一番、小さな小さな会社です。

 ●カスタネットにとってのCSR
絹: と、植木さんはおっしゃっておられますが・・・
さて、もう一度、カスタネットさんの会社をおつくりになった時の理念に、少し話を戻させて頂きたいのですが・・・
本当に累積損を抱えながら、カンボジアに文具を送り続けるという地道な事をやめられませんでした。
そのことが注目をされて、国家戦略室からの呼び出しがあったり、というような形で、日本自体が新しいスタイルを追い求めている時に、色んな方が注目されたのが、植木さんであったということです。
今、この段階で、当初会社を起こされた時の理念と、今とでは何かお変わりになりましたか?
植: いえ、本当にまわりの方々からご支援を頂いて、「どうせ買うなら、あの会社から」と。
最初の理念である車の両輪である社会貢献と事業を追い求めている姿は変わらず、今後とももっともっと大きな車輪にしたいなと、そんな思いで、年を越したいと思っております。(収録は2011年末です)
絹: 従来型の社会貢献というのは、本業をやることが社会貢献なんですが・・・もちろんそうなんですが、その利益・利潤のある部分、端数をどちらかに寄付をしたいというようなことが、CSRの在り方だというふうに、従来は言われておりましたし、今も言われております。
それとは植木さんの歩き方と言いますか、やり方は少し違うんですね。
植: そうです。
儲けてから何かに寄付するんじゃなくて、儲けるなかでしていくと。
それこそが本来のソーシャルビジネス、CSRという活動なのではないかというのが、私の理念として思っております。
絹: そういう考え方で企業を率いておられる方は、そんなに多くないと思います。
京都でソーシャルビジネス・ネットワーク、一般社団の代表理事として動いていかれますけれども、少しでもそういう企業を、あるいは企業風土を、社会風土を広げていきたいというふうな思いが、おありなんでしょうか。
植: そういう思いがありまして、この4月に、全国組織の役をやっていますけれども、京都でもそういう活動を進めていきたい、要はソーシャルビジネスの考えを普及したいということで、もう一枚の肩書である一般社団法人京都ソーシャルビジネス・ネットワークというものの代表理事で立ち上げ、この活動をやっているということです。

 ●もう1つのまちの縁側―「カスタくんの町家
絹: はい、リスナーの皆さん。
ひょっとしたらピンとこないなと思われたテーマかもしれません。
でも町家塾、植木さんの拠点であります・・・。
植: 「カスタくんの町家」です。
絹: 「カスタくんの町家」が地域にオープンにされていますので、覗いてみられてはいかがでしょうか。
この番組のヘビーリスナーの方でしたら、御記憶頂いているかもしれませんが、私も、「まちの縁側・地域の居場所」という、人が家庭と職場以外の第三の居場所、サードプレイスを持つ事で、世の中、暮らしやすく生きやすくなるはずだというテーマを10年来追いかけておりますけれども、まさに植木さんが「カスタくんの町家」でなさっていることは、私にとりましたら、「また一つ、まちの縁側をなさっている方を見つけた」という感じなんです。
その中で、カスタネットさん、あるいはソーシャルビジネス・ネットワークさんは、地道に地道に動いておられます。
色んな企業の経営スタイルがあると思いますが、今のところは、少し先を行かれる形かもしれません。

 ●「小さな企業のソーシャルビジネス」という本が出版されています
絹: すいません、その第二冊目の著書を、ちょっとここで御紹介させて頂きます。
「小さな企業のソーシャルビジネス」~つながりと居場所からネットワークが拡がる。
そこから新しいビジネスと生き方が見えてくる~という本です。
文理閣から出版されています。
もしよろしければアマゾンで。
それでは時間になりました。植木さん、ありがとうございました。
植: いえいえ、こちらこそありがとうございました。
絹: この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして我らが京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。
ありがとうございました。
植: ありがとうございました。
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