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放送日 平成26年11月15日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: どうする空き家~京都に空き家が11万戸もあるってご存じですか?~
概要: 京都に11万戸(北区と上京区を合わせた戸数と同じ)もある空き家の活用と再生について、
京都市 都市計画局 まち再生・創造推進室のお二方にお話ししていただきました。

左から 岸本氏 戸倉氏


あきやんをかぶって・・・ポーズ
出演者: 戸:戸倉 理恵氏 京都市 都市計画局 まち再生・創造推進室
岸:岸本 千佳氏 京都市 都市計画局 まち再生・創造推進室
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。

■いつもの他己紹介です
絹: さて、本日のゲストの紹介をまずさせていただきます。
京都市 都市計画局まち再生・創造推進室からお二方、まずは戸倉理恵さんです。
戸: こんにちは。よろしくお願いします。
絹: そして、もう一方、同じく京都市 都市計画局まち再生・創造推進室 岸本千佳さんです。
岸: 岸本です。よろしくお願いします。
絹: はい、今日の番組タイトル&テーマですが、「どうする空き家~京都に空き家が11万戸もあるって、ご存知ですか?~」と題してお送りいたします。
それでは、いつものように進行役の絹川が手を抜くために、ゲストにお互いの紹介をしていただきます。
まず、岸本千佳さん、戸倉理恵さんて、どんな方ですか。
岸: 戸倉さんは、市の室のなかでは、イベント番長として、イベントの時の仕切り役(笑)で、サクサクとやっていただいていまして。
しかし“日本畳楽器製造”というバンドで、ボーカルをされているジャズシンガーという一面もあるという多面な方です。
絹: 私はむしろそっちの方しか知らないと言うか、意識してなくて、戸倉理恵さんが行政マンだというのを忘れてました(笑)。
岸: あと俳句も詠まれる多芸な方です。
戸: 俳句を投稿したりしています(笑)。
絹: はい、ありがとうございます。
では、今話題の・・・戸倉理恵さん、お隣の岸本千佳さんて、どんな方ですか。
戸: はい。岸本さんはこの4月からまち再生・創造推進室に来ていただいて、一緒に仕事をしているんですけど、彼女は非常勤嘱託員という立場で、彼女自身ものすごく面白いことを色々とやっています。
例えば堀川団地再生プロジェクト、堀川団地に実際彼女は住んでいるんですね。
住みながら、色んなことをやっているというのと、京都移住計画のメンバーとして、京都のまちを元気にするような取組みも色々とされています。
もちろんうちの部署の中では、彼女は企画担当ということで、空き家の普及啓発のポスターとかチラシとかに、ものすごくかっこいいのを作ってくれて、とても多才な人です。

■第一章 京都市の空き家の現状と対策
 ●京都市の空家率、14%にものぼります
絹: ということで、今日は女性お二方、都市計画局まち再生・創造推進室から来ていただきました。
今日のメインの「どうする空き家」。
空き家って、すごく京都市にとって、中心市街地にとっても大切な問題だと思っておりまして、このことについて教えてください。
戸: 今、京都市内に、どのくらいの空き家があるかということなんですけれども、昨年、国が統計調査を行いまして、平成25年時点、速報値なのですが、京都市内約78万戸の住宅があります。そのうち11万戸の空き家があります。
絹: 78分の11?
戸: そうです。で、この11万戸というのを、京都女子大学の井上えり子先生がおっしゃっていたのですが、北区と上京区の総住宅戸数がちょうど11万戸くらいということです。
絹: あらららら。ショッキングだわあ。
戸: そうなんです。10軒に1軒以上が空き家なんです。
絹: 北区と上京区にそのまま全部無理やり集約したら、全部空き家になる?
戸: そうです。
絹: ほう。イメージしやすい。
戸: 率で言うと、14.0%ですね。
全国の空家率が13.5%ですので、京都市は全国の率よりも高い状態ですね。
絹: 以前、京都女子大の井上えり子先生が東山区のみで調査をされたことが、2年前か3年前にありました。
その時は22%だったか、24%だったか、正確な数字は忘れましたが・・・。
戸: 東山区は特に空き家率が高くて、全行政区の中でも高いんです。
絹: その時に井上えり子先生からお教えいただいたのは、「向こう三軒両隣、5軒のうち必ず1戸は空いているのよ」と。
そういう調査をされて、びっくりしたことがあります。
押しなべて東山が高いけれども、京都市全体でも全国よりも空き家が多いよという調査が25年度にあったと。

 ●空き家があることの弊害
戸: そうですね。5年に1回あるんですけれども。
その空き家が十分手入れされずに、放置されることによって、防犯防災上、また景観上、それから地域コミュニティの低下という問題も引き起こしますし、とにかく空き家があることによって、色んな問題をまちにもたらすわけです。
絹: 一番困るのが、皆さんご存知のように、人が住まないとものすごく傷むのが早い。
風を入れないと、というのもありますし、甚だしいのは危険家屋化して、雨漏りがして、屋根の板が腐ってきて、ボソっというのを心配されているような・・・。
それはキツい例でしょうが、そんなんもあるんでしょうね。
戸: そうなんですね。
「空き家に対する責任というのは、所有者であるあなたにありますよ」と。
「空き家になったらなったで、それぞれ責任をもってちゃんと管理してくださいね」と、京都市からは伝えています。
この4月に条例ができて・・・。

 ●“空き家条例”ができました
絹: そうだ!“空き家条例”ができたんだ!
戸: そうなんです。
京都市空き家の活用、適正管理等に関する条例”をこの4月1日から施行しまして、この条例のなかで、空き家の活用はもちろんのこと、空き家にしないための発生の予防、それから空き家の適正な管理、跡地の活用について、定めています。
全国で270以上の自治体で、こういった空き家条例は制定されているんですが、そのほとんどが「適正に管理しましょう」ということを目的としたもので、活用や予防も含めて空き家対策を総合的に推進することを目的とした条例は、他にあまりないです。
絹: ということは、「京都市は一歩も半歩も、先へ行っているぜ」ということを、ご主張なさりたいのでしょうか(笑)。
戸: 空き家対策に力を力を入れております!
絹: 他の自治体がやるのを待っているのではなくて、京都市の問題意識として、他の自治体に先駆けてやる必要があるというふうに、本当に大切に思っていらっしゃるということですね。

 ●“地域の空き家相談員”に気軽に御相談ください
戸: はい。その条例に基づいて空き家対策を総合的にやっていきましょうと、今年度から色んな新制度を立ち上げています。
例えば空き家所有者の方が、気軽に地域に身近なまちの不動産屋さんに相談していただけるよう、“地域の空き家相談員”という制度を立ち上げまして、ホームページでも一覧を公開していますし、無料で御相談いただけます。
絹: 地域の空き家相談員さんというのが、おられる。それは指名されているんですか?
戸: そうですね。京都市で研修を受けられて、今は73名おられます。
絹: あ、相談員さん、73人もいはるんですか。
戸: それで、先日募集して、またさらに増える予定です。
絹: それは不動産を生業とされている、宅地建物取引主任者のなかで、空き家の活用が得意な人が、研修を受けて増えつつあるということですか。

 ●専門家派遣や改修の補助金の制度もスタートしました
戸: そうですね。
そういった制度や、あとは“専門家派遣制度”では、空き家を活用しよう、流通しようと考えている空き家の所有者の方に、空き家の劣化状況の診断ですとか、活用・流通等に関する助言や提案を行う専門家を派遣しますよという制度も、今年度から立ち上げています。
さらに、空き家の改修のための補助金も6月からスタートしておりまして、特に利用予定のない空き家を活用する場合ですとか、例えば地域の居場所づくりですとか・・・。
絹: ああ、興味ある!居場所づくり・・・。
戸: それから京町家のゲストハウスなど、京都市の政策目的に合致するような形で空き家を活用するという場合に、改修費と家財の撤去について、費用を補助しましょうという制度です。
絹: 一般市民にとっては、興味のあるテーマですね。
助成をいただける、使いやすい助成かどうか、誰に相談したらいいのか、話を聞いてもらうだけでも、色々な心配事がちょっと軽くなりますからありがたいですね。
さて、今、空き家に対する京都市の思いと言いますか、なんとかしようという仕組みができつつありますし、動いております。
リスナーの皆さん、なんと空き家の歌が、あるんです。
戸: なんと!
絹: ジャズシンガーでもある戸倉理恵さんが、生で歌うの?
戸: 生で、ここで(笑)歌います!。
絹: それではご清聴願います(笑)。

 ●「空き家のうた」歌います!
「空き家のうた」 うた:戸倉理恵(ジャズのスタンダードナンバー 「All the way」のメロディで替え歌)
空き家

全て空き家

空き家

裏も路地奥も

あそこも、ここも、かしこも

空き家、

あなたのせいよ

わたし、そう空き家

なのに、さよならなんて、

空き家だけ、わたしに残し

お願い、空き家ほっとかないで

あなたのものよ

わたし、そう空き家

 ●難しい問題を、真剣に、楽しみながら取り組んでいく
戸: という歌です(笑)。
岸: かっこいい!
絹: えらい行政マンがいたもんだ(笑)。
いやあ、芸達者と言うか、ほんまにプロハダシという感じでした。
戸: 先ほど“日本畳楽器製造”のボーカルをやっているという紹介をしていただきましたが、そのなかで“オール畳”という曲がありまして、その歌詞を少しだけ変えて作っています(笑)。
絹: 思わず「タタミ!」って、叫びそうになりました。
すみません、楽屋ネタで失礼しました(笑)。
すごく面白い、笑ってしまいそうな歌なんですけど、実はある種深刻なテーマでもあります。
空き家の所有者がちゃんと連続していなくて、今、どなたが所有されているのか、相続のたびにわからなくなっていくというような法的な問題も、背景にございます。
そういうことにも果敢に挑戦しよう、だけど深刻な問題を、深刻に捉えないで行きたいねという京都市の姿勢が、無理やりですが(笑)、この歌に現れているのかもしれない。
「難しい問題を軽い気持ちで、でも真剣に楽しみながらやっていく方法はないの?」というふうにも、私には聞こえます。

 ●空き家のキャラクターも、実はいます
戸: それとあともう1つ普及啓発というところで、空き家のキャラクター・・・。
絹川もかぶりましたぁ!
絹: “あきやん”。
戸: そうです。よくご存知で。
“あきやん”というのがありまして、最初は去年、上司がテレビに出るというので、「普通に出ても面白ないな」という話をしていて、「ちょっと被り物を作りましょか」というので、“あきやん”というのが出来上がりました(笑)。
絹: 先ほど“あきやん”の被り物を被らせていただきまして、写真を撮らせていただきました。
ホームページにまた載せさせていただきます。時々、被り物が非常に好きな行政の方がおられるというのは、気がついておりますが(笑)。
北川洋一さんもそうですね(笑)。
それでは空き家ソングを歌っていただきましたところで、背景からモデルプロジェクトについてのエピソード2に入っていただけますでしょうか。

■第二章 「空き家活用×まちづくり」モデル・プロジェクト
 ●来場者参加型の審査会、やりました!
戸: 先日、審査が終わったばかりなんですが、“京都市空き家活用・まちづくりモデルプロジェクト”という事業で、空き家の活用で先端的なモデルとなるような、新しい空き家の活用方法を公募して、その実現のために必要な経費を補助しようという事業です。
2回の審査を経まして、7件の応募があったんですが、最終、京都市が補助する4つのプロジェクトが選定されました。
 
公開審査会のポスター
(岸本氏製作)
クリックするとPDFが開きます
絹: そしてその選定されたプロジェクトは、実際に形になっていくものなのでしょうか。
戸: はい。ずっとこちらも追いかけていくんです。
来年度報告会をしてもらいまして、その時にどのような形でプロジェクトが進行しているのか、実現しているのか等、市民の皆さんにお知らせしていきたいなと思っています。
絹: 私の知人でと言いますか、お友達で、このラジオにもこの番組のゲストとして複数回ご登場いただいた、今は法政大学で教鞭をとっておられます杉崎さんという方も、その審査会にお出になっておられて「大変面白かった!」というコメントを伝えて下さいました。
私も「行けずに残念」という思いで、今日は結果を教えていただけるので、すごくうれしいんです。
戸: その審査会で、来場者参加型の審査会を行いました。
最初は、審査員さんが審査する過程を公開することだけを考えていたのですが、せっかく来ていただくのだし、紅白歌合戦のような形で、来ていただいた方も良かったプロジェクトに対して、投票してもらうとか、どういうところが良かったか、どういう改善をするべきかといったことを意見出ししてもらえるような仕掛けができないかということで、実施しました。

絹: このような参加型の、いわゆるワークショップ的な審査会というのは、京都市の得意とされるところだと理解しております。
ファシリテーションの手だれが揃っている部署も複数あると聞いている京都市さんであります。
そこで選ばれたなかでご紹介いただけるプロジェクトをいくつか、コメントしていただけますでしょうか。

 ●事例1 糸でつながる33mのマーケット「itonowa」
岸: 今回4つ選ばれた中の1つで、島原を対象とした“糸でつながる33mのマーケット「itonowa」(イトノワ)”プロジェクトというのがあります。
こちらは呉服店の店主の方を中心に、建築家の方や専門家など、30代の方々のチームによる提案です。
表通りと裏通りにそれぞれ一軒ずつ空き家がありまして、それを・・・。
絹: 先ほど、ちらっと見せていただいたら、すごい鰻の寝床なんですね。
岸: そうなんです。
ズドーンと、通りと通りの間を。それが33メートルなんです。
絹: 人と人が繋がり?
岸: 「人と人が繋がり、文化をつくる」というコンセプトですね。
絹: で、「33mのイトノワ」というタイトルでしたっけ?
岸: そうですね。
その2つの空き家のなかの中庭も繋いで路地的な空間の中に、カフェがあったり、若いクリエーターの方のショップをつくったりして、路地自体を楽しむようなプロジェクトを提案されました。
絹: 先ほどチラッと、平面図だけ見せていただいたんですけど、はじめは「長屋ですか」って聞いたんですね。
長屋ならずっと道に面しているものですけど、鰻の寝床の通り庭を介して、表の家と裏の家とずぼんと、これが角度を変えた長屋みたいな、そんな楽しみ方をしちゃえっていう絵でしたね。
岸: なかなか新しい、今までにないような提案というので評価もされていましたし、ポストイットで、来た方に意見を貼っていただいたんですが「一番行ってみたいと思った」とあって、メンバーの方も「すごくそれに励まされた」って言ってましたね。
「やるのが楽しみ」と。
絹: まったく偶然なんですが、そこのキーメンバーのお一人が吉田玲奈さんとおっしゃいまして、かつてはこの“チョビット推進室”にも“京都銭湯部部長”として御登場いただいた“日暮手傳舎(ひぐらしてったいしゃ)”という設計事務所、兼、アーキテクトビルダーチームと理解しておりますが、そういう変わった設計事務所をしておられる地元の女性です。興味深い!
もう一件、いけます?

 ●事例2 曼荼羅町に所在する町家を生かした地域の触れあいづくりプロジェクト
戸: はい。もう1つご紹介します。
東山区の空き家を活用したプロジェクトなんですけど、曼荼羅園町というところがあります。
実は調べても、その曼荼羅園町は地図には出てこないんです。
絹: 仏教の「曼荼羅」と植物園の「園」と書いて、曼荼羅園町って、いうんですね。
戸: そうですね。
東山区の今熊野にあるんですけど、そこにお住まいの方が、その地域の中に1つ空き家ができて、その空き家を購入して活用されてというプロジェクトなんですけれども、そこを曼荼羅園町の町内の活動拠点ですとか、子育て支援、高齢者活動拠点として、東山区という区の特性を活かしたような・・・。
絹: ほう。子育て支援、高齢者拠点、いわゆるまちの居場所、縁側っぽいサウンドですね。
戸: あと文化交流拠点ですとか。
すぐ近くに京都女子大学があって、そういう教育活動の場とか学生ボランティア活動の拠点としても活用していきたいという、そのような提案をいただきました。
絹: 京女(京都女子大)の学生さんたちは、買い物支援とか地道になさっていますものね。
戸: そうですね。やってらっしゃいますね。

 ●これらのモデル事業、ずっと追っかけます!
絹: その2つが代表的な、と言いますか、4つ選定されたうちの2つですね。
戸: そうですね。
絹: そしてこの4件を追跡調査するということですから、実際に東山区にそういう拠点ができていくかもしれないというか、それに対して後押しをしていこうということですね。
戸: このモデルプロジェクトは改修費に対しての補助を行うという事業でして、これからずっと追っていこうと考えております。
絹: 吉田玲奈さんなど若い人たちの「33mのイトノワ」でしたっけ?
ずどんとした鰻の寝床が、そういう楽しいカフェだとかショップに生まれ変わるという計画。
それから東山区の高齢者拠点、子育て支援拠点等・・・。
戸: そうですね。色んな形での活動を検討されています。
絹: 楽しみですね。

 ●空き家問題は、誰にとっても切実なテーマなんです
岸: そうですね。
審査会当日も120人定員だったところが、150名くらいいらっしゃって・・・。
絹: 皆さん、今のを聞かれて、さらっと120人定員のところを150人来たと。
行政の仕掛けるもので、そういうことって、少ないんじゃないですか?
戸: そうですね。これまであまりなかったと思います。
絹: 一般の方、研究者の方もたぶん来られたと思いますけど、興味のあるテーマと言いますか、切実なのかもしれません。
戸: それからまた、来年度の応募を考えていらっしゃる方ですとかね。
そういう空き家を色んなところからご覧になっている方が、当日来られていたと聞いています。
絹: リスナーの皆さんに、是非御興味を持っていただきたいのは、京都市の都市計画局のまち再生・創造推進室の皆さんが、空き家を何とかしようというヘッドクオーターになって、推進のこういう色んな作戦を立てて、具体的に既に動き始められました。
この方たちに、是非是非注目をいただきとうございますし、それからモデルプロジェクトについても、その進行を見守っていただけたらと思います。

ちょっと、僕の、自分の話をしてもいいでしょうか。
空き家って、どうする空き家、114,500戸、大変だという思いがあります。
私の場合は、空き家予備軍という言葉に、少しこだわりたくて。
というのは私の実家がかつて6人家族で、木造二階建てに住んでいました。
今は81歳の母親が1人で住んでいます。
これは空き家直前かなという思いがあります。
私のような境遇と言いますか、母のような境遇の方はたくさんおられて、空き家を何とかしていこうという動きの次に来てもらいたいなと思うのです。
空き家予備軍に打つ手を考えていこうというのも、みんなが当たり前に考えるようになったらいいなと思いますけれども・・・
既に都市計画局だけじゃなくて、他の部局と一緒にやっているプロジェクトがあるんですよね。

 ●“京都市高齢者すまい生活支援モデル事業”のおはなし
戸: そうですね。
ちょうど今月(11月)から始まったばかりのプロジェクトなんですが、保健福祉局と共同でやっているプロジェクトで、一人暮らしの御高齢の方に、民間の賃貸住宅に住んでもらえるよう、低廉な住まいを提供し、一方で社会福祉法人がその方々を見守りするという“京都市高齢者すまい生活支援モデル事業”というのを、同じくまち再生・創造推進室でやっております。
絹: 高齢者の見守りができる社会福祉法人の近所に、空き家があったら、そこに手を挙げて住んでもらうと安心じゃないでしょうか。
誤解を恐れずに翻訳するとそうかもしれません(笑)。
戸: そうですね。
今、モデル事業の対象地域としてやっているのが北区、右京区、南区、伏見区。
それぞれの学区にある社会福祉法人が中心になりまして、お問い合わせ先も社会福祉法人になります。
絹: リスナーの皆さんには、「どうする空き家、114,500戸」というのを、是非覚えてもらいたいです。
本当に我々に直結する、京都市がこれから暮らしやすくなるかどうかという大切なテーマです。是非御注目下さい。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、我らが京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
チョビット推進室でした。
戸倉さん、岸本さん、ありがとうございました。
両名: ありがとうございました。
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