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  放送日 平成26年3月22日(mp3形式音声ファイルはこちら→)   
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: 人を笑顔にする「Art apace 寄す処(よすが)」ってご存じですか?
概要: 元茨城県警の強行犯の刑事さんであった沼沢氏が、50歳の転機を迎え、Art apace 寄す処を「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」として開設するに至った経緯、そして現在の活動を伺いました。
出演者: 沼:沼沢 忠吉氏 Art apace 寄す処(よすが) 代表
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)

   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
This is「“まちづくり”チョビット推進室」です。
  この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
   ************************************************************************
絹: さて、本日の番組は「人を笑顔にする“Art Space 寄す処(よすが)”って御存知ですか?」と題してお送りいたします。本日のゲストは男性お一方に来ていただきました。五条界隈に生息されています、ちょっと変わったおじさんです。沼沢忠吉さんです。よろしくお願いします。
沼: よろしくお願いいたします。こんにちは。

■第一章 “Art Space 寄す処”のなれそめ
 ●“Art Space 寄す処”って、こんな意味があります
絹: 沼沢さんと私との出会いはごくごく最近です。
私の会社は五条西洞院にあるのですが、沼沢さんのところは天使突抜町って、変わった名前なんですね。
沼: そうですね。天使突抜(てんしつきぬけ)3丁目になります。
絹: いわれのありそうな町名ですけど、不思議な町に沼沢さんが開いておられる“Art Space 寄す処(よすが)”。
寄す処って、漢字で書ける人は少ないと思うんですけど、寄り道するの「寄」、平仮名の「す」、御食事処の「処」で「寄す処」、「よりどころ」という意味ですか?
沼: そうですね。「ご縁」の「縁」という字の語源となったのが、清音読みをする「よすか」です。
「よりどころ」とか「よるべ」とか、人が頼りにする、そういったところを意味しています。
ただ、「よすか」にすると「あそこに行くのを、よすか」になるので、ちょっと語呂あわせで「よすが」にしてみました。
絹: 実は私の友人で、山植さんという方が五条界隈におられます。
自らのことを「地域男」と称するくらい、本当に地域のことを、下京区のことを、よくよく御存知の方でカラスマ大学に関係されていたり、下京町衆倶楽部というところでも活動されています。
その山上さんが「絹川さん、寄す処さんって、行ったことがあるかい?」って、私に教えてくれました。
「すっごい居心地のいい、面白い場所があるんだけど、五条に住んでるんやったら、絶対行くべきや」と言ってくださったのが、「こんにちは」と沼沢さんとこを訪ねた最初でありました。
それでは沼沢さん、“Art Space 寄す処(よすが)”について、どの辺りから話していただきましょうか?

 ●前職は茨城県警強行犯係の刑事でした
沼: そうですね。ではなぜ“寄す処”をつくったか、私の前職とか、そういったところから話さないといけないかと思うんですけど(笑)。  
絹: すごい変わった経歴なんですよね。
沼: いや、変わってもいないんですが、ちょっと人とは違うかもしれません。
絹: 京都新聞他、多くの新聞に取材をされておられまして、なんでも前職が茨城県警の強行犯係というところ・・・。
沼: そうですね。刑事をやっていました。
絹: 今見たら、怪しいおじさんではありますが、怖いとか、いかにもという感じではありません。
刑事さんの仕事を50歳になるまでなさっていて、それで京都に来られたという転機のことも、『ええ、不思議だな・・・』と思っていますが、その辺のことも教えていただけますか?
刑事さんの時って、結構大変だったんですよね。
沼: そうですね。扱っていた事件が、某テレビ番組の「踊る~」の青島くんがやっていた強行犯係で、殺人事件とか強盗事件とか、そんな荒っぽい事件ばかり担当してたんです。
絹: というと、その被害者と言うか、御遺体だとか、御遺族だとか、そういう場面には、お仕事上どうしても・・・ということですね。
沼: そうですね。

 ●きっかけは、3.11でした
 
絹: それがなぜ、今“Art Space”なんでしょうか。
沼: 一番のきっかけとなったのは、やはり東日本大震災でした。
私は出身が福島県の南相馬市という、震災以降ちょっと有名になった所でして、その後福島県の浜通りの南に下がったいわき市というところに今でも実家があって、両親が住んでいるんですが・・・。
絹: 3.11の時に思うところがあって、京都で“Art Space 寄す処”を開かれた。
以前もバクッとは教えていただいていましたけれども、ある部分『詳しく聞いていいのかな・・・』というためらいも私のほうにあるような、そういうテーマだったのかもしれないなと、ちょっと今もどこまでお聞きしていいのか逡巡しているようなところもあるのですが・・・。
沼: ああ、なんでも聞いてください(笑)
絹: 沼沢さんと出会って、『不思議な人だな』と思って、時々おしゃべりするんですが、あまり自らのことは語られないんですよね。
沼: そうですね。
あまりしゃべるのが得意じゃないので・・・。こうやっているのも、ちょっと緊張しているんですけど(笑)。
絹: 以前、沼沢さんから教えていただいたのは、「刑事の時の仕事は、犯人を捕まえたりして、被害者家族の涙を止めるところまではできるかもしれない。それを自分はやってきた。
だけど本当は3.11以降、涙を止めるところから、笑顔を生み出すような仕事にスイッチしたいという思いがふつふつと涌いてきたので、刑事をやめたんです」みたいなことをおっしゃったという記憶があります。
それを聞いて『へええ!』と、実は思っていました。
で、今“Art Space”というと、「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」構想と言うか、計画と言うか、プロジェクトにも関わっていらっしゃるんですね。
沼: はい。プロジェクトです。

■第二章 “Art Space 寄す処”の概要
 ●アーティスト・イン・レジデンスというもの
絹: 皆さんに“Art Space 寄す処”の概要を説明していただきましょうか。
沼: はい。御近所さんでも「何をやっているところかな」と疑問に思われているところなんですが、一番メインとしたいところは、今、絹川さんがおっしゃった「アーティスト・イン・レジデンス」というものです。
日本語に訳すと、たぶん「長期滞在型アトリエギャラリー」みたいな感じで、数ヶ月滞在しながら、アーティストさんが制作をして発表するというプログラムをやる場所ということです。
絹: 私の会社が五条通西洞院(にしのとういん)とうところにあります。
その西洞院から一本西の通りを五条から南へトントンと1~2分下がったところの木造の家屋(一軒家)を改修されました。
そこにアトリエと滞在スペースをつくっておられます。
いわば画廊のようなものをイメージしていただいたらいいかと思います。
例えば、僕がこの間寄せていただいた時は、絵がかけられるスペースがあった。それからカフェスペースがあります。

 ●昼間はカフェ、夜はバーもやっています
沼: 昼間はカフェをやって、夜は日本酒をメインとしたバーもやっています。
絹: 面白いなと思ったのは、コーヒーが200円なんですよね。
初めは「あんまり食うものもないから、近所のフレスコで、アテでもお菓子でも何でも買ってきていいよ」みたいなことを、おっしゃっていて・・・。
沼: 今でもそうですよ。
絹: 夜の酒バーでも、「乾き物以外で何かアテにしたいものがあったら、自分で持ってきて」と。
ほぼワンコインで一杯ずつ、キャッシュオンデリバリみたいな形でいただくと。
何か妙に面白いなと思った記憶があります。

 ●アーティスト・イン・レジデンスを開いたわけ
絹: さて、「アーティスト・イン・レジデンス(AIR)」、どうして長期滞在型のアトリエスペースを開こうとされたんですか?
沼: 私は昔、油絵を描いていたりして、よく展覧会とか出展させてもらったりしたんですが、昔住んでいた自分の部屋が三畳間で、すごく狭かったんですね。
そこで100号サイズの油絵を描いていて、描いている時にはキャンバスを自分で組み立てて描いたんですが、外に出せないというすごくスペース的に悩んだことがあったんです。
もともと「アーティスト・イン・レジデンス」という言葉すら私は知らなかったんですよ。
でも『みんなを笑顔にするために、アーティストを支援していこう』と思った時に、どんなやり方があるかなと自分の昔を振り返って、『制作場所の提供がいいな。
いっそのこと長期滞在しながら制作に専念できるスペースがいいな。
しかも展示発表もできたら、素敵だな』って、何も知らずに思いついたんです。
それで色々調べていたら、「アーティスト・イン・レジデンス」という言葉がしっくり当てはまってしまったということです。
絹: 何か、京都市もそういう「アーティスト・イン・レジデンス」構想を推進しようという動きがあったんですか。
沼: いや、私は直接行政とは話してもいないんですが、芸術センターさんなど、そういったところには開業する前のリサーチで、よく寄らせてもらって勉強させてもらいましたけど。

 ●居心地がよくて、刺激を感じる場所として
絹: 開かれて半年ですけど、今まで何人か、滞在されてますよね。
沼: とりあえずその「アーティスト・イン・レジデンス」を体験されたのは1人なんですけど、ニューヨークのアーティストで、ドナルド・キャメロンという現代アートの画家の男性が4ヶ月滞在しまして、制作発表もして、アメリカに帰っていきましたけど。
絹: そういう海外の方も来られるんですね。
沼: そうですね。
絹: 百聞は一見にしかずで、今も常設展示的にかかっていますけど、ああいうのを見に来てもらうと、一番雰囲気がわかるかもしれませんね。
沼: そうですね。
見に来てもらうのが一番有難いんですけど、うちは外から見ると入りづらいという雰囲気を出しているようで、絹川さん自身も何か入りづらかったと思うんですけど(笑)。
絹: いや、『怪しいなあ、なんだろう』という感じだったですね。
で、人づてに「是非行ってみるといいよ」と言われて、中に入ってみたら妙に居心地がいいので、会社に近いこともあり、時々お邪魔して、さぼってコーヒーを飲んだりしていますが・・・。
作家さんがその場におられる時に出くわすと「え、この絵を描いたのは、こういう人か」と、ちょっと話ができるんですよね。
それも面白いなと思いましたし、作家の方にとっても、画廊でずっと待っているというのと、また違う、ふらっとコーヒーを飲みに来た人と話して、「実はこれは俺の描いた絵なんだ」って・・・。
沼: そうですね。そういう楽しみ方もありますし、一番いいのは制作しているところに出くわすのが、すごく刺激的だと思いますね。
私も去年4ヶ月間、ドナルドの制作をしている現場を、毎日毎日見ていましたけれども、日々変わっていく姿のが、ものすごく見ているだけで楽しいんです。
絹: 絵がかかっているカフェスペースの隣の部屋で制作されているんですか。
沼: そうですね。はい。
絹: 奥の部屋と二階が居住スペースになる?
沼: そうですね。二階が基本的に個室になっていて、居住スペースになっています。
  沼沢さん自身もそこに住んでいるんですか。
沼: 本当は別のところに部屋を持っているんですが、ちょっと事情がありまして、去年の夏から京都の暑さに耐え切れず(うちはエアコンのない生活をしておりますので)、とりあえず今の施設のところに寝泊りしています。

 ●地域の居場所として、馴染んできました
絹: リスナーの皆さん、“Art Space 寄す処”って、少し想像していただけましたでしょうか。
五条通から天使突抜町へ入り込みます。
そして町家と言いますか、日本家屋の“Art Space 寄す処”という看板、この頃は少し食べるものも出しておられるようで、おでん定食とカレーライスとチョコレートのお菓子とかお菓子も、少し出しておられます。
御近所もだんだん気がついてきて、常連化している人も少しずつ出てきたらしい・・・。
沼: そうですね。
有難い話で、御近所のお年寄りとかがコーヒーを飲みに来てくれたり、色んな情報をいただいたりして、やっと地域に溶け込めてきたかな、地域の人に喜んでもらえているかなという感はありますね。
絹: この番組のリスナーの皆さんでしたら、覚えてくださっているかもしれませんが、私がずっと追いかけているキーワードが、「まちの縁側」「地域の居場所」「サードプレイス」です。
職場でも家庭でもない第3の居場所、居心地のいいところ、なぜかほっこりする場所、そういう場所を人は1つや2つ持つべきだ、あるいはそういう場所を持っていると、すごく生き易くなるという仮説を持っていまして、それを追いかけている研究者もおられます。
全国には数千、例えば長野市では「まちの縁側5000ヶ所構想」というのを、4年ほど前から、社会福祉協議会の手によって推進されています。
京都市でも「300ヶ所構想」が、もう既に動いています。
その目から見たら、沼沢さんの“Art Space 寄す処”は、ある意味コミュニティセンターと言うか、地域の居場所になり得るなという感じが、すごくしたんです。
沼沢さんは入りにくいかもとおっしゃっていましたが、わかる人と言うか、見る人が見ると、何か匂うんですよ(笑)。
沼: そうも言われます。
この間来たお客さんもそんなことを言ってました。
「100m通り過ぎちゃったけど、何か気になって、気になってしょうがなくて、100m戻って来ました」って。
絹: やっぱり面白い人が集まっていらっしゃるようで、例えば「アーティスト・イン・レジデンス」、制作のプロセスを見ていただける画廊のようなスペースだけじゃないという、ちょっと変わったところをお話いただきたいんですけど、色んな変わった企画、ワークショップと言うんでしょうか、続々と発信されている、そういう沼沢さんもいらっしゃいますよね。
あの場所で。
沼: 変わっているかどうかはわからないですけど。

 ●面白いワークショップ、やってます!
絹: 僕、一回だけ出させてもらったんですけど、正式になんて言うんですか?カップ麺?
沼: 「カップ麺スピーチ大会」です。
絹: むちゃくちゃ面白かったです。
自分について、約3分で語る。それも会費を払って。
500円払って、自分がもらったカップ麺にお湯を注いで、「さあ、好きなだけしゃべれ」と。
終わったときに、そのカップ麺がのびているか、ちょうどいいか。
そういうちょっと普段なかなかないような企画に、10人以上の人が手を上げて集まってきて・・・。
沼: あの時は13~4人でしたか、集まってもらいました。
絹: そして「あ、バッチリだ」とか、「麺がふくれてあふれそう」という人もおられて、さらに聴衆もおられて、「自分はしゃべらない、聴衆オンリーだ」と言う人は、会費が倍になって1000円になる。
沼: そうなんです。1000円いただきました。
絹: 1000円払って、聞きに来るという・・・。
沼: でも聞きに来てましたね。不思議ですねえ。

 ●そして面白い、変わった人たちが集まってきます
絹: で、そこに集まられた人たちが、変わってたんですよ。
もちろんアート畑の方もおられましたが、農業に関わられる方・・・。
沼: 農業をやっている人とか、大学の先生とか・・・。
絹: あの先生も変わった先生ですね。京大の機械工学の?
沼: 名前を言ってもいいんですか?野中先生(facebookのページとリンクしてます)です。
絹: 野中先生は、来月またやられるというのは、何ですか?
沼: 先生は工学だけではなくて、色んなジャンルに精通されていて、特にネイティブアメリカン、アメリカの先住民族の生き方とか生活を勉強しているというか、自分のライフスタイルに取り入れている方で、それのワークショップのようなセミナーのような、そんなことを来月の11日あたりに予定しています。
   
Art space 寄す処さん
「ネイティブアメリカンに興味がある人寄っといで ~知るから感じる」
イベント写真より転載
絹: 4月11日ですね。それだけではないと。
今、沼沢さんの手元にはフライヤーがいくつかあります。これも全て沼沢さんが、“Art Space 寄す処”さんが絡んでいるものですね。
少しこのフライヤーについて教えていただけますか?

■第三章 五条界隈のこれから
 ●今年も五条では“のきさき市”をやります!
沼: まず一つ目が、地域の有志が集まってやろうということで、去年もやったんですが、「京都五条のきさき市」というのが、3月29日、土曜日10時から夕方の5時までやるんですけど・・・
これ五条通の堀川から河原町にかけて、会社やお店の軒先を借りて、出店者さんを募って、そこで物販等ののきさき市をやると。
   
絹: 手作り市・・・。
沼: 手作りだったり、いろいろ・・・。
絹: 去年とは違うファーマーズマーケットみたいなものが出たりだとか・・・。
沼: そうです。面白い企画だと思います。
 
 
 
 
 

 ●3月29日、“天使突抜まつり”を開催します
絹: それにも沼沢さんはかんでおられます。そして「のきさき市」の関連企画として?    
沼: “Art Space 寄す処”としても、自主企画として「天使突抜まつり」を開催します。
時間がちょっとうちの方が長いんですが、午前10時から夕方の6時まで、音楽バンドが3つ、落語が2人、うちの建物の軒先では、ライブペインティングが2人、お昼くらいから夕方まで絵を描き続けて、みんなに見てもらうということをやります。
絹: 去年の「のきさき市」の時、びっくりしたんですけど、千数百人来たんです。
30代後半の若い人たちがキーマンになって、7人くらいの人たちが準備をして、お金をあんまりかけずに、聞いたところでは総予算7万円ということでした。
沼: そのようですね。私は去年はちょっと関わってなかったので、詳しくはわからないんですが。
絹: その辺のすごい流れが、若い人たち中心に来ていて、京都市の人たちも「なんでこんな五条通に、そんなに人が集まるんだ」って、びっくりして視察に来ていたそうです。
  もう1つの小さなフライヤーは?
沼: これは「天使突抜まつり」でやる落語のお二方が、別個にご自身で作ってきたフライヤーです。
絹: “Art Space 寄す処”さんというのは、これは勝手な私見ですけれども、「人を笑顔に」という考え方で、アーティストをゆっくり滞在してもらいながら、その制作過程もみんなに見てもらおうということからスタートされていますが、そのもう1つの柱として、色んな発信型のワークショップがポコポコ生まれてきています。
そして“Art Space 寄す処”代表の沼沢さんのそばが、なんとなく居心地がよくなっていて、変わった人が集まりつつある。まだ半年ですけど、徐々に口コミで同心円上に広がっているような気がします。
沼: はい、ありがたいことです。

 ●いま、五条界隈が面白い
絹: 「いま、五条界隈が面白い」という話をすることがありますが、“Art Space 寄す処”さんだけではなくて、“つくるビル”の石川さん、あそこはアトリエ集合アパート?
沼: そうですね。シェアアトリエビルみたいな、そんなイメージでしょうか。
絹: 築後50年の古いビルを改修して、あまりお金をかけずに、最低限の耐震補強をやって、あまりお金のない若いアーティストさんにスタジオに入ってもらおうと。
どこか沼沢さんの考え方と少しかぶるような、似てるような、そして同じような五条にアートという切り口で、沼沢さん以外にも、石川さん以外にも、おられそうな感じがします?
沼: 私はどこにどんな方がいらっしゃるのか、あんまりわかってないのですが、石川さんのところも、ちょっと面白いスペースで、たまに覗きにいかしてもらったりしています。
絹: 書家の俵越山先生とか・・・。
沼: うちの施設のある通り、東中筋通をちょっと南に下がった六条通と交わったところに、何か面白そうなスペースを開いておられますね。
私は残念ながら、行ったことがないんですが。
絹: 「大人の小学校」とかいうチラシを見たことがあります。
皆さん、五条界隈。以前は繁華街というと、四条や河原町と言われていました。
それが最近と言いますか、少し前、ここラジオカフェのある三条通が、近隣の方々の努力だとか、建築士会さんも一生懸命色んな仕事をされたように聞いておりますけれども、新しいお店や人の流れが三条通に生み出されて、歩いてすごく楽しいところになりました。
そういうことを知っている人たちの中には、「ひょっとして次は五条界隈じゃないのかな」と思っている研究者とか、都市計画をやっている人たち、行政マンが確かにおられます。
是非是非、“Art Space 寄す処”、沼沢さんのところを覗きに行って下さい。オープンは何時から何時ですか?
沼: カフェ自体が、午前11時から夕方の5時で一旦閉めさせていただいて、7時からバー経営が始まって、12時までになっています。
絹: ワンコインで色んなお酒が飲めますし、居心地の良い場所ですので、是非お寄りください。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして京都市景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
“Art Space 寄す処”、天使突抜へ、是非お越しください。本日は本当にありがとうございました。
沼: ありがとうございました。
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